2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24616015
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
谷 俊子 東海大学, 教育研究所, 助教 (50592862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 常二 近畿大学, 経営学部, 教授(Professor) (70398501)
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Keywords | ケアの倫理 / ケアリング / ワークライフバランス / 子育て支援 / 企業倫理 / 雇用 |
Research Abstract |
①大学研究者による研究会を行った。テーマ名は「ビジネス倫理研究会:ケアのキャリア教育-大学生へのキャリア教育」とした。出席者は、研究代表者の他、近大、金工大、京大から各1名の大学研究者、計4名。 昨今問題となっているブラック企業等、若年層にも大きく影響する雇用問題を中心とした書籍(タイトル:“”Ethics in workplace”)の出版の計画も視野に入れ、検討した主な内容は次の通りである。1.転勤 2.子育て支援 3.賃金(CEOの高給)4.ブラック企業は納得ずくなら入ってもOKか 5.ロイヤリティを育てることは倫理的によいことか 6.上司に自分の信念とは異なることをするように命令されたら従うべきか これらについて相克意見を提示し、出版の場合には、執筆者は研究会出席者4名と、その他の研究者(ビジネスエシックス分野)に依頼を予定。 ②企業人との研究会を開催した。平成24年度にインタビュー調査をした「育児休業制度を利用する従業員への支援の実態」の結果について、共同研究者である近畿大学准教授、および企業人(関西電力、シャープ、ウシオ電機等)10名と大学生2名に対してプレゼンテーションを行い、意見交換をした。 ③企業従業員へのインタビュー調査(平成24年度実施済)の分析を行い、それを博士論文「日本企業における従業員処遇-ケアの倫理による考察」(225頁)にまとめ、東北公益文科大学大学院に提出した。 ④若年層の就職・就労継続の課題について、大学のキャリア教育に反映させた。平成25年4月から東海大学の総合教育センター授業「アイデンティティと共生」科目において、テーマ名「人権と企業社会」とし、研究代表者が授業を担当し、全15回、半期で3コマ、通年で6コマの授業を行った。総受講学生は500名程度。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画であった「専門家による研究会の開催」、「企業人との研究会の開催」、「企業従業員インタビュー調査の分析」を行った。さらに平成26年度実施の計画であった「若年層の就労就労継続の課題を大学キャリア教育に反映させる」も完了することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
①企業におけるワーク・ライフ・バランス支援、メンタルヘルス課題、障害者雇用、ハラスメント課題、労使関係等への取組に関する状況調査を継続する。②企業における技術者の倫理、および技術者従業員への倫理教育とケアに関する調査・研究を行う。さらには技術者倫理教育の大学内での展開を行う。③これまでに研究継続してきた「企業におけるケアの倫理」の内容を総括し、学会発表や論文発表を行う。
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