2012 Fiscal Year Research-status Report
テレビドキュメンタリーにおけるアイヌの表象と他者性の変容に関わる学際的な文化研究
Project/Area Number |
24617021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
崔 銀姫 佛教大学, 社会学部, 准教授 (30364277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
友永 雄吾 国立民族学博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 研究員 (60622058)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ドキュメンタリー / アイヌ / 表象 / 放送 / 歴史 / エスニシティ |
Research Abstract |
科学研究費助成初年度であった平成24年(2012年度)には、①日本のテレビ(主にNHK)の放送開始の1953年から2010年までのおよそ60年間の歴史におけるアイヌ関連ドキュメンタリーのアーカイブの資料をすべて調査+収集したうえ、②アイヌ関連のテレビドキュメンタリーのアーカイブの映像をすべて視聴し、③約60年間のドーキュメンタリーの内容を時代の背景や歴史、社会状況などの問題に照らし合わせながら分類・カテゴライズしたうえで、④各々の分類されたカテゴリーを一つ一つ詳細に分析・考察し、⑤検証が終わったカテゴリーのテーマの部分は論文としてまとめた。2013年度は、引き続き、検証と考察を行い、成果を論文にまとめたいと考える。 なお、2012年度の成果は下記の通りである。 【成果] 論文 ①崔銀姫(2012)「帰属意識とはないか~アイヌ/若者/多文化社会」『社会情報学研究』Vol.16,No.2,pp.129-141,日本社会情報学会 ②崔銀姫(2012)「「観光アイヌ」とは何か~まなざしの歴史的な変容をめぐって」『社会情報学』第1巻2号pp.93-108,社会情報学会
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の成果は、研究計画書を提出した初期の企画の内容と少々変更が生じたが、概順調に 進行中であると評価できる。しかしながら研究のテーマと内容が、膨大であるとともに歴史的な史実を 扱うためには慎重さが要求されるので、手間と時間がかなりかかる状況である点は記しておきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
【今後の計画】 2014年度最終年度には3年間(2012~2014)の成果をまとめて出版が可能な程度までの論文をまとめる目標であるので、①資料の調査、②資料・文献の検討、③映像の内容の解読、④聞き取りなどのフィールドワーク、⑤論文の執筆 を誠実に推進していく考えである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
【2013年度の研究費使用の計画】 平成24年度研究費の未使用分40万円(理由:研究計画の修正により、平成25年度の海外出張の目的地を増やしたため)と平成25年度研究費の使用に関しては下記の通りの計画を検討中である。 ①書籍購入、②資料収集のための出張費:(国内)東京・大阪・仙台・福岡(海外)ドイツ・ベルリン、ポーランド、フランス、 ロシア、 ③聞き取りのための出張費:(国内)北海道、東京、④資料整理・テープおこし・翻訳などの賃金. 以上。
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