2013 Fiscal Year Research-status Report
テレビドキュメンタリーにおけるアイヌの表象と他者性の変容に関わる学際的な文化研究
Project/Area Number |
24617021
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
崔 銀姫 佛教大学, 社会学部, 准教授 (30364277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
友永 雄吾 国立民族学博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 研究員 (60622058)
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Keywords | ドキュメンタリー / アイヌ / アイデンティティ / テレビ放送 / NHK / アーカイブス |
Research Abstract |
平成25年度の研究実績は二つに分類(「調査研究」と「成果報告」)して説明できる。詳細な内容は下記のとおりである。 ①「調査研究」について:平成24年度の日本国内の放送ドキュメンタリーのアーカイブスにおけるアイヌ関連映像の調査や閲覧、分類、解釈を行った結果、いくつかの時代的エポックによる研究対象を割り出した。平成25年度には絞り出した研究対象を中心に、対象となったドキュメンタリーの制作者や登場人物へのインタビュー、その他関連する人や地域訪問、資料収集のために、現地(北海道の札幌、二風谷、白老や東京(東京大学社会情報資料室、東京博物館、NHK山口アーカイブ、大阪NHKアーカイブ等、横浜放送アーカイブ・博物館、韓国・ソウルKBS/MBC放送局、中国・北京、フランス・ブザンソン、オランダ・ライデン、ポーランド・クラクフ、ドイツ・ベルリン)に出向いて調査と資料収集の研究を重ねた。 ②「成果報告および論文執筆」について:平成25年度はこれまでの調査をもとに「戦後日本のテレビ放送におけるアイヌの言説と表象の歴史的変容にかかわる考察」の論文の執筆に励んだ(A4で390ページ位・八つの章の組み立て)。その論文は、本研究を申請する際に提示した本研究の最終的な目標である博士学位論文の完成と学術書として出版のためのものである。なお、現在執筆は終わっており、次の段階(学位論文提出・審査、出版、平成25年12月のフランス出張の成果関連論文執筆)のための研究に取りかかっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【現在までの研究の目的と達成のための詳細な活動の進捗】 ①主な研究対象である放送ドキュメンタリーの調査、閲覧、分類、解釈⇒完了 ②関連する資料収集、関連人物聞き取り、現地調査⇒完了 ③論文執筆と成果のまとめ⇒90%完了 ④最終年度である平成26年度の研究計画とその研究進行の見込みから確実に順調に進行中であると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
【最終年度である平成26年度の研究計画と推進について】 今年度平成26年度は最終年度であるだけに、これまでの研究成果を体系的に集約しつつ、社会への貢献を念頭におきたいと考える。具体的には、 ①「日本の放送ドキュメンタリーにおけるアイヌの表象の歴史的かつ文化的な系譜」の論文を完成させ、未だに未開拓の研究領域であったアイヌ関連の放送メディア研究に寄与できればと考える。 ②また、論文は学術図書として出版することで、より多くの人々に読んでもらえるようにつとめたいと思っている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
【次年度使用額(B-A)=7925円について】理由:研究実行の際、謝金や翻訳などにかかる予算設定と実行のなかで多少の差が生じたからである。 平成26年度の研究実行のなかで、消耗品目(製本や参考図書購入)に使用する計画中である。
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Research Products
(1 results)