2015 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカにおける移民音楽の相互作用、東欧・南欧・(旧)オスマン帝国出身者を中心に
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24617025
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Research Institution | Matsuyama University |
Principal Investigator |
黒田 晴之 松山大学, 経済学部, 教授 (80320109)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 移民 / オスマン帝国 / ユダヤ人 / セファルディー / アシュケナージ / ギリシア / レベーティコ / アルメニア |
Outline of Annual Research Achievements |
国内外で当該研究課題に関わる活動を行なった。5月23日には在野のロマ研究家、関口義人氏の主宰する「音楽夜噺」(音倉)に招聘され、トーク「ユダヤ・リテラシーの現在」「ユダヤの音楽とは何か?」に参加した。 6月にはニューヨークのイディッシュ劇場“Folksbiene”の設立100周年祭“KulturfestNYC”のシンポ(ニューヨーク大主催)に招聘され、16日にJewish Heritage Museumにて、“Yiddish Culture in Japan”を演題に講演をした。 10月3日には科研費基盤研究(B)「『ユダヤ自治』再考 アシュケナージ文化圏の自律的特性に関する学際的研究」主催の「S・アン=スキ『ディブック』朗読劇」のアフタートークに、ゲストとして招聘された。10月31日の日本ユダヤ学会学術大会(早稲田大学)では、「『エレニの旅』の影で ギリシア音楽とユダヤ人たち」という演題で、ギリシア音楽「レベーティコ」とユダヤ人の関係について口頭発表を行なった。この発表についてはすでに論文が完成し、現在は査読の審査中である。 11月2日・3日には、ちんどんとクレズマー等を融合させるバンド、ジンタらムータのレクチャー・コンサートに、音楽セラピー研究者の狩谷美穂氏、音楽ライターの東琢磨氏、音楽民俗学者のJoshua D. Pilzer氏(トロント大学)の講演を接続させ、「あなたと音楽と記憶と」という一般市民向けのセッションを、本報告者の勤務校(松山大学)で設けた(参加者数は200人ほど)。 3月にはミュンヘン(ドイツ)とテッサロニキ(ギリシア)で現地調査・資料収集を実施した。このうちミュンヘンでは現地ミュンヘン大学のIoannis Zelepos教授と、レベーティコをめぐって情報・意見の交換を再度行ない、上記の論文にその成果の一部を反映させることができた。
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