2013 Fiscal Year Research-status Report
欧米大都市における労働・住宅政策の変容とソーシャル・ミックス
Project/Area Number |
24618011
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
小玉 徹 大阪市立大学, 人文社会系研究科, 教授 (00170267)
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Keywords | ハルツ改革、ドイツ / ワークフェア、イギリス / 社会的排除、日本 / 社会手当、フランス / ワークシェア、オランダ |
Research Abstract |
2013年度の「研究の目的」、「研究実施計画」は、前年度に引き続き、欧米諸国における労働市場の動向と住宅政策の連関を分析すべく、その連関の結節点にある住宅手当に焦点をあてながら、日本へのサジェスチョンをえること、そのための外国人研究者との交流を意図していた。 前者については、高齢者住宅財団の発行する『いい住まい・いいシニアライフ』に「住宅手当はなぜ必要か―周辺としての若者、一人親世帯、単身高齢者(その1)」(vol.114, 2 013年5月)、「住宅手当はなぜ必要か―周辺としての若者、一人親世帯、単身高齢者(その2)」(vol.115, 2013年7月)、「住宅手当はなぜ必要か―住宅政策としての住宅手当の不在」(vol.116, 2013年9月)、「住宅手はなぜ必要か―周辺としての若者、一人親世帯、単身高齢者(その3)」(vol.117, 2013年11月)、「住宅手はなぜ必要か―周辺としての若者、一人親世帯、単身高齢者(その4)」(vol.119, 2014年3月)として連載中である。 後者(外国人研究者との交流)については、現地調査などについて、こちらの都合と相手方との時間的な調整がつかなかったことから、メールでの情報交換が主体となった。また英国新聞、ガーディアン紙が主催する情報交換のための「ハウジング・ネットワーク」 のメンバーとなり、とくにイギリスと日本の住宅問題について、紙面を活用しながら意見の交換をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究成果により、国際比較の観点から日本の状況にアプローチした『いい住まい・いいシニアライフ』の諸論考は、それなりの手応えがあった。 ガーディアン紙が主催する情報交換のための「ハウジング・ネットワーク」に参加したことで、日本からの意見を発信し、複数の専門家から有意義なコメントをえた。
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Strategy for Future Research Activity |
日本における若者のパラサイトからの脱却、子供をもつ世帯へのアフォーダルな住宅提供、増大しつつあるサービス付き高齢者住宅のレベル・アップと家賃負担の軽減、正規労働と非正規労働の労働市場の統合などの問題の解決に向けて、2013年度の「研究成果」をふまえ、欧米との比較研究をさらに深化させたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度、物品費に使用のため 次年度、物品費に使用
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Research Products
(5 results)