2014 Fiscal Year Annual Research Report
クリック反応を鍵とした標的分子選択的イオン化プローブの開発と展開
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24619010
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Research Institution | Suntory Foundation for Life Sciences |
Principal Investigator |
山垣 亮 公益財団法人サントリー生命科学財団, その他部局等, 研究員 (40313209)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ionization / cyclodextrin / host-guest / ESI-MS |
Outline of Annual Research Achievements |
ホスト・ゲスト相互作用を利用した包摂化合物を選択的にイオン化させる手法を検討した。シクロデキストリンはホスト・ゲスト複合体を形成することで広く知られている環状糖鎖である。薬物など疎水性の高い化合物を内部に包摂させることができるため、ドラッグデリバリーなどに応用されている。 近年、セサミンは抗酸化作用を示すことから健康食品として知られているが、ESI-MSで分析すると不安定なため分子全体そのままでは観測させることが出来なかった。()そこでイオン化プローブとしてイオン化させ易いアミノ・シクロデキストリン(アミノ-CyD)を利用することとした。CyDは単にグルコースで構成させているのでイオン化させやすくするため、OH基にアミンを導入させたアミノCyDを利用した。セサミンをアミノCyDに包摂させESI-MSでイオン化させると、セサミン:アミノ-CyDが1:2の複合体が検出され、セサミンは分解されず全体の形で検出された。アミノ-CyDイオン化プローブを利用して、不安定なセサミンを分解させず直接イオン化させることに成功した。さらに疎水性の高くイオン化し難い化合物などへイオン支援としてアミノ-CyDイオン化分子プローブを利用することで、これまでイオン化出来なかった化合物もイオン化させる可能性があると考えている。 セサミンにはエピセサミンなどの構造異性体があり、それぞれをアミノ-CyDイオン化分子プローブを利用してイオン化させ、イオンモビリティーMSで分離させることを試みたが、残念ながらアミノ-CyDセサミン複合体とエピセサミン複合体を分離することが出来なかった。
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Research Products
(4 results)