2014 Fiscal Year Annual Research Report
神経回路形成と機能発達に対する宇宙放射線リスクと低減に関する研究
Project/Area Number |
24620012
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
坂下 哲哉 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 量子ビーム応用研究センター, 研究員 (30311377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 芳代 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 量子ビーム応用研究センター, 研究員 (10507437)
簗瀬 澄乃 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (90249061)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 宇宙放射線生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,神経回路の形成と機能の発達に対する宇宙放射線の影響を,モデル生物線虫を用いて明らかにすることを目的とした研究である。特に,神経系への影響を調べるために,原爆小頭症に関係する最新知見に基づき,酸化ストレスに着目して,分子マーカーを用いた酸化ストレス部位と神経回路の形成異常の同時観察を行い,細胞・組織特異的な影響メカニズムの解明を目指す。加えて,抗酸化物質による機能発達障害の低減の可能性を探る。本研究の成果は,将来,火星等への長期宇宙飛行や原子炉事故時の放射線被ばくリスクの低減に貢献できる可能性がある。 平成26年度は,広範な活性酸素種のマーカーとして知られる2’,7’-ジクロロフルオレセイン(DCF)試薬を用いた放射線照射後の線虫の酸化ストレス部位観察を行ったが,残念ながら,H2O2による酸化ストレスにより観察された蛍光強度の増加が放射線によっては観察できなかった。また,昨年度,酸化ストレスに関わる遺伝子daf-2の変異体を使った実験により,放射線による学習への修飾的な影響には,この遺伝子は関与しないことが分かったが,本年度は,odr-3遺伝子変異体を用いた実験を行い,この遺伝子が放射線の学習修飾効果に大きく寄与することを明らかにできた。この遺伝子による産物は,G蛋白質の三量体のひとつであるgpαを細胞特異的に生成することが知られている。加えて,化学走性学習に関わるシミュレーションを実施し,得られた解について解析を進めることができた。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Detection and meas-urement of abnormal posture under stress-ful conditions in nematode C. elegans.2014
Author(s)
K. Ide, T. Ishikawa, S. Arai, T. Morioka, H. Kaneda, M. Suzuki, T. Sakashita, N. Ishii, S. Yanase
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Journal Title
C. elegans Topic Meeting: Aging, Metabolism, Stress, Pathogenesis, and Small RNAs 2014
Volume: なし
Pages: 95
Peer Reviewed
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[Presentation] マイクロビーム照射に対する線虫変異体の化学走性学習の応答2014
Author(s)
坂下哲哉, 鈴木芳代, 服部佑哉, 池田裕子, 武藤泰子, 横田裕一郎, 舟山知夫, 浜田信行, 白井花菜, 小林泰彦, 浜田信行, 白井花菜
Organizer
第9回高崎量子応用研究シンポジウム
Place of Presentation
高崎シティギャラリー(高崎市,日本)
Year and Date
2014-10-09 – 2014-10-10
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[Presentation] Detection and meas-urement of abnormal posture under stress-ful conditions in nematode C. elegans.2014
Author(s)
K. Ide, T. Ishikawa, S. Arai, T. Morioka, H. Kaneda, M. Suzuki, T. Sakashita, N. Ishii, S. Yanase
Organizer
C. elegans Topic Meeting: Aging, Metabolism, Stress, Pathogenesis, and Small RNAs
Place of Presentation
ウィスコンシン大学(マディソン市,米国)
Year and Date
2014-07-10 – 2014-07-13