2014 Fiscal Year Annual Research Report
特殊ゴーグルと高照度光を用いた交代勤務身体不調防止法の開発
Project/Area Number |
24621010
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
田ヶ谷 浩邦 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (50342928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 克俊 北里大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30365176)
石川 均 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80265701)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 認知機能 / 自律神経機能 / 24時間社会 / 事故防止 / 光環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの成果を踏まえて、健常成人20名を対象として、特殊ゴーグルを用いた夜勤シミュレーション実験を試行した。実験は各被験者2回施行し、450-500nmの帯域の光を95%以上遮断するゴーグルと650-700nmの帯域の光を95%以上遮断するコーグルを、二重盲験法を用いてランダムに割り当てた。夜勤シミュレーション中は太陽光線と同等の帯域特性を持つ高照度光照射承知により室内の照度を2,000luxに維持し、遂行能力(PVT,、DSST、ドライビングシミュレータ)、自律神経機能(心拍変動により計測)、夜勤シミュレーション翌日の睡眠(携帯型活動量記録装置により計測)を計測した。現在解析を進めているが、これまでの時点で判明している結果は以下の通りである。 遂行能力は先行研究と同様に、普段の就床時刻直前が最も高く、明け方に向けて低下したが、PVTの最低は5時であったのに対して、DSSTの最低は3時であった。遂行能力にはコーグルの違いによる有意な違いは見られなかった。自律神経機能では、交感神経活動と副交感神経活動を反映するLFは450-500nmの帯域の光の遮断により、前夜半に有意に増加したが、副交感神経活動を反映するHF、交感神経活動を反映するLF/HFでは違いは見られなかった。 近年、450-500nmの帯域の光による影響が様々な分野で指摘されているが、これらはこの狭い帯域の光を照射した際の影響であり、実生活の様々な帯域を含む光環境下でこの帯域の光のみを遮断しても、若年健常成人の遂行能力や自律神経機能には大きな影響が見られないことが判明した.
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