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2012 Fiscal Year Research-status Report

実験的自己免疫性ナルコレプシー動物モデルの作出

Research Project

Project/Area Number 24621014
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionTokyo Metropolitan Institute of Medical Science

Principal Investigator

本多 和樹  公益財団法人東京都医学総合研究所, 認知症・高次脳機能研究分野, 研究員 (70173656)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 児玉 亨  公益財団法人東京都医学総合研究所, 認知症・高次脳機能研究分野, 副参事研究員 (20195746)
田中 進  公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主席研究員 (30399472)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
KeywordsNarcolepsy / orexin / 免疫
Research Abstract

ナルコレプシーは罹患率1/600人を示し、日中の強い眠気および情動脱力発作(笑う等、強い陽性感情を契機とした脱力)を主徴とする疾患であるが、以前から自己免疫機序の関与が示唆されていた。最近、我々は抗TRIB2抗体がナルコレプシー患者群の血清中に高頻度で存在することを確認した。これにより、ナルコレプシーに関与する自己抗原候補が同定されたこととなる。しかしながら1)実際にこの自己抗体がオレキシン神経細胞への攻撃に関与しナルコレプシーの一因となるのか、または2)オレキシン神経細胞の脱落により血中でのオレキシン神経細胞成分が増加した結果による自己免疫反応であるのかは明らかではない。この問題に答えるため以下の実験を行っている。
ラットstrainに対してKLH(免疫反応のブースター)融合TRIB2抗原で免疫を行いい、TRIB2に対する反応性が高いstrainを選定。1)TRIB2-KLH抗原、2)TRIB2-KLH抗原+flu、対照として3)KLH抗原、4)KLH抗原+ fluを免疫したものを用意し、各免疫時に部分採血と脳脊髄液の採取、抗TRIB2抗体価の確認およびオレキシン濃度の測定を行っている。一部の群では最終免疫後、採血、脳脊髄液採取、および潅流固定後脳を取り出し組織学的検討を開始した。
これまでのことろ各群で自己免疫抗体価の上昇が見られ、さらに脳脊髄液中でのオレキシン低下が観測されており、さらに詳細検討しているところである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ヒトナルコレプシーでの検討において抗原特異性が確認されたTRIB2タンパクC末端の28アミノ酸残基とラットTRIB2にて100%マッチするC末端部位18アミノ酸残基(DQLVPDVNMEENLDPFFN)およびその他C末端を避け、かつコンピュータープログラムにより抗原性が高いとされた部位2か所をKLHキャリアーに結合させ、それぞれを抗原として免疫を行った。免疫動物として免疫反応性の高いとされる30種のラットstrainから数種を選択し使用する。使用する動物種として通常使用しているSD系ラットとLewis系ラットを決定した。各ラット群を初回に100μgを皮下に注射し免疫をおこない、その後2週間おきに50μgの免疫を行っていく。対照としてKLHのみを免疫した固体も用意する。それぞれの免疫後に部分採血および脳脊髄液採取を行い、ELISAによる抗TRIB2抗体価の評価およびオレキシン濃度測定を行う。十分な抗体価の上昇が確認された直後、および2週~8週後に潅流固定を行う。脳を取り出し視床下部切片作成後、抗オレキシン抗体と抗ラットIgG抗体による2重染色をし、評価をおこなった。予備的結果により17週齢(第5回免疫後)以降で十分な免疫価が得られている。

Strategy for Future Research Activity

抗体価の上昇が確認されたラットstrain(SD およびLewis)に対して以下のTRIB2抗原の組み合わせを用いてラットへの免疫を行っていく。可能性のひとつとしてflu同時投与群も用意する。1)TRIB2-KLH抗原免疫群、2)TRIB2-KLH抗原+flu免疫群、対照として3)KLH抗原免疫群、4)KLH抗原+ flu免疫群とする。免疫スケジュールは前年度に習う。前年度同様、それぞれの免疫後に部分採血および脳脊髄液採取を行い、抗TRIB2抗体価およびオレキシン測定を行う。十分な抗体価の上昇が確認された後、次の段階に進む。
ラットより脳脊髄液採取、心臓より直接採血をする。固定後、脳を取り出し視床下部切片を作成後、抗オレキシン抗体にて免疫染色、さらにNissl染色またはHE染色および抗ラットIgG抗体による免疫染色を行う。それによりオレキシン神経細胞内での細胞核の萎縮とオレキシン神経細胞に対するリンパ球の浸潤・ラットIgGの結合を観察する。それとは別に抗ラットIg G抗体染色とFluorojade-B染色の2重染色を行い、ラットIgGが結合するオレキシン神経細胞のNeurodegenerationを観察する。さらには抗Caspase-3抗体による染色も行い、オレキシン神経細胞に起こっているアポトーシスを同定する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

脳波用テレメーター20EE-RAT(2台X@240,000円)を購入して脳波の検討を始める予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] Orexin changes in experimentally immunized rats by TRIB2.

    • Author(s)
      Kodama T, Tanaka S, Honda Y, Honda K, Honda M.
    • Organizer
      21st Congress of European Sleep Research Society
    • Place of Presentation
      Paris
  • [Presentation] 免疫操作によるオレキシンの変化

    • Author(s)
      児玉亨、本多芳子、本多和樹、本多真、田中進
    • Organizer
      第37回日本睡眠学会
    • Place of Presentation
      横浜

URL: 

Published: 2014-07-24  

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