2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24650025
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
首藤 一幸 東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (90308271)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | インターネットルーティング / オーバレイネットワーク |
Research Abstract |
将来のインターネットに欠かせないスケーラブルなルーティング方式を設計する。現在用いられている方式、研究されているどの方式でも、組織(Autonomous System: AS)ごとのルータは、AS数NとしてO(N)の情報を維持管理する必要がある。それに対して、O(log2 N)で済む方式を設計する。さらに、ネットワークのトポロジを考慮することでこれをO(log N) に近づけていく。 経路爆発といった、インターネットの安定動作や規模の発展を妨げる問題の根本的な原因は、ルータが維持管理する情報の量がO(N) であることである。これを、計算量のオーダから根本的に解決する。 peer-to-peer のルーティング方式を、プログラム可能なネットワーク(OpenFlow)に実装する。 平成24年度は、ルーティング方式の設計を進めた。構造化オーバレイネットワークのルーティング方式としては、まずはChordを選択した。任意のIDを担当するノードに到達できる方式を設計した。つまり、Chordにて各ノードが保持する経路表エントリのうち、到達性を保証するという役割を担っているsuccessorの確立・維持を行う方式を設計した。複数のノードが並行してネットワークに加わる状況にも対応している。 Chordの経路表エントリのうち、効率、すなわちホップ数の抑制を担っているfinger tableはまだ設計には入っていない。今後、含めていく。successorと同様に確立・維持できる見込みである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで、基礎的な方式を設計した。また、方式の動作を確認するためのシミュレータの開発を進めている。今後は、シミュレータを完成させ、方式の動作確認を行い、続けて、方式の効率化に取り組む。 提案時(1年前)の予定では、シミュレーションまでを達成する予定であった。シミュレータの設計・開発に予想より時間を要した。とはいえ、開発はおよそ済んでおり、研究はおおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
提案時の予定通りに進める。つまり、これまで設計した基礎的な方式を、シミュレータを完成させて動作確認し、その効率を調べる。続いて、方式の効率化、シミュレーション規模の拡大に取り組む。実機での動作も目指す。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
|