2012 Fiscal Year Research-status Report
自然環境負担の小さいサステイナブルセンサーネットワークの構築法
Project/Area Number |
24650026
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
渡辺 尚 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (90201201)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萬代 雅希 上智大学, 理工学部, 准教授 (90377713)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | サステナビリティ / ルーチング / メディアアクセス制御 / 協調バッファリング |
Research Abstract |
計画全体では以下の通信工学的アプローチを行った. A)バッテリ駆動(BT)ノードを用いた場合の自然環境への負荷軽減アプローチ、B)エナジーハーベスティング駆動(EH)ノードを用いた自然環境への負荷低減アプローチ、C)BTノードとEHノードを混在させる必要なノード数を最小限にするアプローチ.平成24年度は,特にA、Bについて以下を行った. 24-A) BTノードを用いる方法 A1)自然量の定義:現在は,バイオマスなどの非負の数値を前提として検討することとした.A2)センサーネットワークの省電力化の手法としてデータアグリゲーションやルーティングなどを考察し,特にデータアグリゲーションの省電力化,データ正確さ,遅延の間のトレードオフ関係を明らかにした. 24-B)EHノードを用いる方法 B1)確率的にデータを収集する手法:①エナジーハーベスティングを用いて電力供給を行うセンサノードの動作をモデル化した.②シンクに到達するパケット数を増加させるために送信制御などを用いた方式を開発する.特に,送信電力を制御する方式,レートレス符号を用いる方式を考案し,その性能をシミュレーションによって評価した.B2)同期通信を用いてデータを収集する手法:EHノードの発電量は小さく不安定で,充電時間に対する通信可能な時間は非常に短く,不安定である.この点を考慮した方式を検討を行ったが,十分な成果は得られていない.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学術論文2報,国際会議1報を出版しており,また発表学生は,情報処理学会マルチメディア、分散、協調とモバイル(DICOMO2012)シンポジウム優秀論文賞及び情報処理学会第75回全国大会学生奨励賞を受賞している.また,今年度の成果を元に,ジャーナル論文,国際会議論文を投稿する予定であり,学術的成果が得られていると考える.
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は,AおよびBを発展させることに加えてCのアプローチを検討する. 25-A) BTノードを用いる方法:①それまでの成果をまとめて発表する. 25-B)EHノードを用いる方法:前年度に開発した方式をより詳細に評価する.特にレートレス符号を用いる方式は,通信方式としても新規性が高い.従ってこの方式を主として検討することとする.また,データ回収時の工夫として,移動シンクを用いてデータを回収する方法がEHノードに有効に適応可能かを検討する.すなわち,移動シンクがEHノードが設置されたエリアまで移動し,センサノードに蓄えられたデータを無線通信で回収することにより,EHノードの効率が改善されるかを考察する.また,移動シンクがEHノードの近傍に到達した際にEHノードの発電を促す方法を検討する. 25-C) BTノードとEHノードを用いる方法:①自然量の多い場所ではメンテナンス等での人の立ち入りを少なくするためEHノードを主に配置し,そうでない場所にはBTノードを配置する方式を考察する.また,BTノードをコーディネータとして動作させる方式も開発する.さらに,②25-Aの②での自然量の多寡に対する通信成功率の検証結果よりそれぞれのノードの適した送信範囲等について検討する.任意の時間にwakeできるBTノードと,そのときの発電量に依存するEHノードでは受信確率に大きな差異があるため通信範囲内にBTノードを含むかどうかも範囲を決める大きな要因となると考えている.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
―
|
Research Products
(11 results)