2012 Fiscal Year Research-status Report
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24650039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
馬場口 登 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30156541)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 概念間距離 / 画像例 / ウェブ画像 / Word Net / 画像特徴 |
Research Abstract |
1 概念の選択と画像例の収集:Web空間に存在する画像(静止画、写真)を<画像例、タグ>という画像とテキスト(キーワード)のマルチメ ディアデータとして取り扱い、下図のようにタグ付き画像例集合を対象に、キーワードをキーとして、画像例を収集した。ここでは、画像共有サイトFlickrにおいて、キーワードをクエリ入力とし、自動的に画像例を収集するアルゴリズムを作成した。 2 画像例に基づく距離の定式化と実験的評価:単語意味による階層木(オントロジー)であるWordNetを対象に定められる、概念間の階層 木に基づく距離(Hierarchic Tree Based Distance:HTBD)に着目し、本研究で定式化する画像例に基づく距離(Image Instance Based Distance:IIBD)とHTBDとを対比的に性質を調べた。ここでは、HTBDの具体例として、WordNetでの主観実験から人間の判断基準と 最も相関が高い結果を出す距離を取り上げ考察した。一方、IIBDには、画像の属性として、色、テクスチャ、形状を考え、各々の表現特徴量としてカラーヒストグラム、同時生起行列、輝度勾配、SIFT・SURFを取り上げた。画像例を特徴量ベクトルで表し、ユークリッド距離、マハラノビス距離、JSダイバージェンス距離などをメトリックとして適用を試み、HTBDとの比較により特性を詳細に調べた。この結果、JSダイバージェンス距離に基づく距離が、従来提案された距離よりも高い相関係数を示すことを確かめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
9.研究実績の概要1のテーマにおいて、画像のタグ集合に対し、ノイズタグや不適切なタグをフィルタリングする方法を検討する計画となっていたが、現在のシステムには組入れていない。現状の実験には支障はないものの、画像例集合収集の正確性向上のため、引き続き検討していく。タグのフィルタリングは、既存研究も多く、本システムに適したものを選択し、導入する。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度に実施した9. 研究実績の概要1、2に加え以下の3、4を検討する。 3 概念間距離の解析:前年度に定式化した、類似概念間の距離HTBD,IIBDに関し、より詳細な検討を加えていく。すなわち、対象画像例のスケールアップ(数千から数ギガへのアップ)、表現特徴量の優劣、距離メトリックの吟味、人間の感覚との比較検討、などを実験的に検討する。 4 画像に基づく距離の経時解析:画像例の収集、タグのフィルタリング、概念間のIIBD距離計測という個々のモジュールをオンラインで接続して、動的性質(画像例が日々増減すること)を有するWeb空間を自動的に長期間観測、解析が可能なようにシステム化する。ここでは、画像共有サイトFlickrを対象にシステム化を考えるが、一般のWeb空間にも拡張できるよう留意してシステム化を図る。さらにIIBDの経時的性質を調べるとともに、概念のタイプ別に経時的変化の大きいものや反対に小さいものを洗い出し、IIBDに基づく概念クラスタリングの可能性を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画に従い、研究費を執行し、当初の見込み額と執行額の差は誤差の範囲である。次年度の研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画を進めていく。
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