2013 Fiscal Year Research-status Report
次世代検索エンジンのためのコンテクスト検索手法の確立
Project/Area Number |
24650040
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
高間 康史 首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (20313364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 一郎 お茶の水女子大学, その他部局等, 教授 (60281440)
松下 光範 関西大学, 総合情報学部, 教授 (50396123)
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Keywords | 情報検索 / 動向情報 / 検索エンジン / コンテクスト検索 / 対話的情報アクセス |
Research Abstract |
本研究課題では動向に関する問いに共通する基本検索タスクを定め,その検索モデルについて研究する.当該年度は基本検索タスクに対応した情報検索モデルを提案し,これに基づき次世代検索エンジンのプロトタイプ開発,評価実験を中心に行った.既存検索エンジンを利用した予備実験を行い,ユーザの検索意図について調査した結果などに基づき基本検索タスクを定め,(1)あるアイテムが特徴的変動を示した期間の検索,(2)ある期間中に特徴的変動を示したアイテムの検索,(3)あるアイテムと同様の変動を示したアイテムの検索の3機能を基本検索機能として実装した.また,これに基づき検索クエリの構文を定めた.また,検索対象とする変動タイプについても,最大値・最小値の他,急上昇・急下降,山形・谷形も検索可能とするように拡張した.プロトタイプに関しては,昨年度前倒しで開発したα版を改良し,これら新たに検討した結果に基づく機能を実装した.開発したプロトタイプ検索エンジンを利用し,実験協力者による評価実験を行った.「動向に関する問い」について,提案システムを用いて回答してもらうタスクと,任意の期間を選択してもらい,その期間に起きた出来事を自由な検索により発見してもらうタスクの2種類を行った.前者のタスクによる実験では,実験協力者は複数の問いについて,適切な検索機能を組み合わせ,効率的に解答可能できる結果が得られた.後者のタスクによる実験においても,実験協力者毎に多様な意図に基づく検索が行われること,基本検索機能を自由に組み合わせて用いられることが確認された.さらに,開発した検索エンジンの機能提供を行うAPIも開発し,ユーザがインタフェース経由でアクセスするだけでなく,他のプログラムからの利用も可能とした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,プロトタイプ検索エンジンの開発,評価実験などを実施している.また,APIも開発することで,今後より多様な実験やインタラクションの分析が可能になったことから,おおむね順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の実験結果に基づき,プロトタイプ検索エンジンの改良を行う他,データの収集も継続して進める.また,APIを利用したアプリケーションを開発することで,検索エンジンのより多様な活用を目指す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度は主に現有設備で開発が進められたため物品費の支出が当初予定よりかからなかったこと,成果発表すべき関連学会や論文誌として,次年度以降にふさわしいものがあったこと,学会参加の機会を利用して研究分担者との打ち合わせができたことなどにより,当初計画より支出が少なくなっている プロトタイプの改良やデータベースの拡充,試験公開に向けた準備,成果発表などに利用する予定である.
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Research Products
(16 results)