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2012 Fiscal Year Research-status Report

全体最適化に基づいた説得による観光客の誘導方式

Research Project

Project/Area Number 24650055
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

美濃 導彦  京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (70166099)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 椋木 雅之  京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (20283640)
舩冨 卓哉  京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教 (20452310)
吉田 信明  (財)京都高度技術研究所, 研究部, 研究員 (00373506)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords観光情報学 / シミュレーション工学 / ヒューマンコンピュータインタラクション / 観光支援 / 観光行動モデル / GPSデータ / カーナビデータ / ビックデータ
Research Abstract

本年度は「徒歩による観光行動データの解析」「自家用車による観光行動データの解析」「実時間観光情報収集システムの開発」を行った.
「徒歩による観光行動データの解析」では,2008年に京都で行われた外国人ビジター調査で得られた500件あまりのデータを元に,観光地への訪問者数,観光地での滞在時間,観光地で撮影した写真枚数の関係を解析した.その結果,滞在時間よりも撮影した写真枚数の方が,個人が感じる観光地の魅力度とより相関が高いことが分かった.
「自家用車による観光行動データの解析」では,2011年に京都市に滞在した車での観光客から得られた17000件余りのカーナビデータから,観光行動モデルを構築した.カーナビデータには,車の停車位置や観光地の検索データが含まれているが,全ての停車位置と観光地の検索データが対応付けられているわけではない.そこで,停車位置をクラスタリングすることでスポットを求め,観光地の検索データと関連付けた.次に,観光行動をモデル化するために,スポット間の遷移しやすさを定義した.この際「類似したスポットからは同じスポットに遷移しやすい」という特性を反映するために,Webから得られる観光地の情報に基づいてスポット間の類似度を設定し,類似度を反映した観光行動モデルを構築した.実験により,スポット間の遷移の予測精度が従来手法より2~6ポイント程度向上することを示した.
「実時間観光情報収集システムの開発」では,実時間の観光情報を収集するために,スマートフォン端末上のアプリケーションおよびサーバシステムを開発した.このシステムでは,端末位置の実時間収集,サーバから端末への情報提供,端末からサーバへの情報フィードバックが行える.修学旅行生に開発したシステムを提供して4回の実証実験を実施し,実際に情報収集する上での問題点の明確化しながらシステムの改良を行った.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定していた「観光客個人の行動データの収集と個人の嗜好,性格の推定」「観光地全体の実時間情報の選定」「観光地シミュレータの枠組み構築」について,いずれも一定の成果が得られた.
行動データの収集では,徒歩およびカーナビによる観光行動のデータを入手済みである.また,徒歩による観光行動データの解析結果は,個人の嗜好を,観光地で撮影した写真枚数から推定できる可能性を示唆しており,個人に適応した情報提示につながる成果である.実時間情報の選定に関しては,スマートフォン端末により実時間で観光情報を収集するシステムを構築している.このシステムを用いて,個人の観光行動を誘導するのに有効な実時間情報の検討が行える見込みである.
観光地シミュレータに関しては,シミュレータ構築の前提となる観光行動のモデル化が行えた.このモデルを実装することで,観光地シミュレータを実現することができる.

Strategy for Future Research Activity

今年度の成果を受けて,観光客の行動を模擬する観光地シミュレータを構築する.並行して,実時間の観光情報の収集や,観光データの解析を進め,得られた知見,モデルを観光地シミュレータに反映させることで,シミュレーションを実世界の現象により近づけていく.さらに,観光客への情報提供,観光スポットの推薦,説得により,観光客の行動を誘導して,観光地全体の満足度を最大化できるか,シミュレータ上で評価する.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

観光行動データの収集方法を見直したことで,繰越額が生じた.データ収集に用いるスマートフォンおよびサーバシステムのレンタル費用を見直した.また,一般観光客や修学旅行生にデータ収集への協力を無償で依頼することで,予算を節約した.
次年度は,引き続き観光行動データ収集と情報提示の実験,および,シミュレータの構築を予定しており,繰越額も含めて,使用する予定である.

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] プローブカーデータを用いた旅行行動のモデル化

    • Author(s)
      田村 和範, 笠原 秀一, 椋木 雅之, 美濃 導彦
    • Organizer
      2013年 電子情報通信学会総合大会
    • Place of Presentation
      岐阜大学(岐阜県)
  • [Presentation] 修学旅行における生徒の満足度向上

    • Author(s)
      笠原 秀一, 森 幹彦, 椋木 雅之, 美濃 導彦
    • Organizer
      観光情報学会第6回研究発表会
    • Place of Presentation
      大阪観光大学(大阪府)
  • [Presentation] 観光情報基盤により安全安心な旅行を実現する街づくりのデザイン

    • Author(s)
      笠原 秀一, 森 幹彦, 椋木 雅之, 美濃 導彦
    • Organizer
      Designシンポジウム2012
    • Place of Presentation
      京都大学(京都府)
  • [Presentation] 写真撮影情報と観光スポットの相関分析

    • Author(s)
      笠原 秀一, 森 幹彦, 椋木 雅之, 美濃 導彦
    • Organizer
      観光情報学会第9回全国大会
    • Place of Presentation
      岩手県立大学(岩手県)

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Published: 2014-07-24  

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