2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24650055
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
美濃 導彦 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (70166099)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椋木 雅之 京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (20283640)
舩冨 卓哉 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教 (20452310)
吉田 信明 公益財団法人京都高度技術研究所, その他部局等, 研究員 (00373506)
|
Keywords | 観光情報学 / シミュレーション工学 / ビックデータ / 観光支援 / 行動モデル / 情報推薦 / 全体最適化 / 満足度向上 |
Research Abstract |
本年度は,前年度に行った観光行動データの収集,解析結果に基づき,観光者の観光行動をモデル化したシミュレータを構築した.さらに,このシミュレータを用いて,観光施設の混雑状況を推定し,観光者全体の満足度が向上するような観光施設巡回スケジュールを推薦する手法を開発した. 本研究で構築したシミュレータは,マルチエージェントシミュレータである.シミュレーション内では,複数の観光者が行動モデルに基づき,自律的に行動する.観光地は格子状の2次元平面となっており,その中の格子点に観光施設が配置されている.また,道路が配置されており,観光者は道路に沿って観光施設間を移動する.観光者は,観光施設の中からいくつかを選択し,巡回する.道路及び観光施設において,多数の観光者が集中することで混雑が発生した場合,道路ではその混雑度に応じて移動速度が低下し,観光施設ではサービスが開始されるまでの待ち時間が発生する.観光者が観光施設に到着した際,サービス状況に空きがある場合は,即座にサービスを開始する.サービスを受けている観光者は,必要なサービス時間を消費することでサービスを終了し,次の目的地へ向けて移動を開始する.このシミュレータにより,様々な嗜好を持つ観光者が観光地を巡回する状況を実時間で把握しながらシミュレーションすることが可能となった. 観光施設の巡回スケジュールの推薦では,満足度の定量的な指標を定義するために,観光者毎に各観光施設の重要度を設定した.観光者が観光施設でサービスを受けると,その施設の重要度分の満足度が得られるとし,観光者全体の満足度の総和を最大化することを目指した.京都市規模の観光地を模したシミュレーション実験を行い,実時間情報を用いて巡回スケジュールをリアルタイムで更新することで全体満足度が向上すること,観光者の行動モデルが異なっていても適切な推薦が行えることなどを示した.
|
Research Products
(7 results)