2013 Fiscal Year Annual Research Report
水中気泡生成技術を用いた3次元ディスプレイに関する研究
Project/Area Number |
24650056
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
中山 功一 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50418498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 仁志 三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90515660)
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Keywords | 3次元ディスプレイ / レーザ / 気泡 |
Research Abstract |
圧力制御用のガラス製水槽を製作した.水槽の1面には円形の穴を2つあけ,ゴム栓を介して圧力制御装置と気圧計を取り付けた.水で満たした水槽内の圧力を,減圧木にて飽和水蒸気圧(沸騰が始まる圧力,例:40℃で約0.07気圧)になる直前まで下げ,YAGレーザ装置の出射ユニットからレーザ光をレンズで集光させた.集光位置には気泡が生成された.気泡が生成される位置は,出射ユニットを動かす事で制御した.出射ユニットを精密卓上型3軸ロボット(コムス社製:RAP3)に固定し,気泡を生成する位置をコンピュータで制御した. 生成した気泡を光速度カメラで撮影し,気泡の挙動を確認した.圧力だけでなく,レーザのパルス幅や出力を様々に変化させ,気泡を生成しやすい条件,および映像の投影に好ましい気泡が生成される条件を検討した.これらの結果から,おおむね20Jのエネルギを水に集光することで,水の場合は1mm,エタノールの場合は2mm程度の気泡が確実に生成できることが確認された.これら以外にも,気泡生成に適したレーザのパルス幅および波長/気泡を生成する3次元位置の制御方法/多数の気泡群(空気)に投影した映像の視認性/気泡サイズの制御/気泡の発生から消滅までの時間(動画表示の可能性),なども確認した.さらに,高出力のレーザ発信器(IPGレーザー社製SMファイバーレーザ,出力3kW)にて実験したところ,毎秒300個の気泡を生成できることが実験から確かめられた.
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