2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24650062
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
湊 真一 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (10374612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜田 拓也 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (70343316)
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Keywords | BDD / ZDD / 簡潔データ構造 / 離散構造 / 論理関数 / 組合せ集合 |
Research Abstract |
BDD(Binary Decision Diagram; 二分決定グラフ)は、論理関数や組合せ集合を圧縮して索引化するデータ構造であり、実用的な場面で1000 倍以上の圧縮率が得られることがあるため、近年、様々な用途に広く応用されている。しかしBDD ではポインタやハッシュ表のために数十倍の定数ファクタの記憶量を使用するため、BDD の圧縮率があまり高くならない例題に対しては、単純なビット列表現に比べて効率が大幅に悪化することがある。本研究計画では、ポインタやハッシュ表を極力使用せずに極限的に簡潔なBDD データ構造を研究し、最悪のケースでも単純ビット列とほぼ同等の記憶効率が得られるような、真に有効な圧縮データ構造を目指す。さらに、そのような簡潔なBDD データ構造を有効に活用する演算処理アーキテクチャを明らかにする。今年度は、BDDの構造情報をビット列に圧縮して格納することで、極限的に簡潔なBDD構造を生成するアルゴリズムを実装するための諸問題に取り組んだ。さらに既存のBDD構造と、簡潔なBDD構造をハイブリッドに結合することで、記憶効率とを高めつつ、論理演算による動的なデータ変更にも対応する手法の研究を進めた。本研究成果は、国際会議SEA2014に論文投稿し、高い競争倍率を勝ち抜いて採録が決定した。さらに国内外の著名研究者と活発に意見交換し、今後の研究の方向性について知見を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アルゴリズムを実装して基盤的な評価を行ったのち、性能向上のための検討を進めた。本成果は競争倍率の高い国際会議にも採択されており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には現在の状況でほぼ順調と考えており、このままの方針で研究を一層推進する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
年度末の納品予定時期のずれにより若干の繰り越しが生じた。 学会参加のための旅費・参加費や、情報収集のための講演謝金、研究用のPC等の少額備品等に追加充当する予定である。
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