2012 Fiscal Year Research-status Report
法歯学・法医学を支援する画像ベース個人識別技術の開拓
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24650074
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 孝文 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (80241529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 康一 東北大学, 情報科学研究科, 助教 (70400299)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 画像,文章,音声等認識 / ディジタル信号処理 / 画像照合 / 位相限定相関法 / バイオメトリクス |
Research Abstract |
平成24年度は,下記の3項目に関する研究開発を行った. 1. 2次元X線画像データの自動照合技術の確立:これまでに開発している歯科X線画像照合アルゴリズムの高精度化を検討した.正確に歯科X線画像(口内法X線画像およびパノラマX線画像)を照合するためには,高度な歪み補正技術が必要となる.X線の照射角の違い,フィルムの設置位置の違い,頭部位置の違いなどにより,同一人物の同一部位を撮影した画像間であっても非線形な歪みが生じることを確認した.そこで,位相限定相関法に基づくサブピクセル対応点探索アルゴリズムを用いて,画像間を高精度に対応付け,非線形な変形モデルに当てはめることで,画像間の歪みを正確に補正するアルゴリズムを検討した.さらに,変形モデルとして従来よりも高度な非線形歪みモデルを用い,実験的検討を通して照合アルゴリズムを最適化を検討した. 2. 3次元画像データの自動照合技術の確立:位相限定相関法の3次元空間拡張を行うことで,ボクセルで表現された臓器などのボリュームデータを照合することを検討した.3次元位相限定相関法は,ボリュームデータの直接的に対応付けるとともに,ロバストで,かつ,サブボクセル精度のボリューム対応付けが可能であることを実験を通して確認した.また,3次元位相限定相関関数のピーク値よりボリュームデータ間の類似度を算出することが可能であることを利用し,ボリュームデータの照合アルゴリズムを検討した. 3. 2次元-3次元異種画像データの自動照合技術の確立:2次元X線画像データと3次元画像データを照合するために,頭頚部CTデータから口内法X 線画像に整合する断面を検索するアルゴリズムを検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していたとおりに, 2次元X線画像データの自動照合技術,3次元画像データの自動照合技術,2次元-3次元異種画像データの自動照合技術を検討するとともに,性能評価実験を通して,それらの技術の有効性を実証することができた.以上より,おおむね順調に研究が進展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,以下に示すように研究を進める予定である. 1. 2次元X線画像データの自動照合技術の確立:前年度に開発した照合アルゴリズムの高速化および大規模データベースを用いた性能評価実験を行う. 2. 3次元画像データの自動照合技術の確立:前年度に開発したボリュームデータの照合アルゴリズムを拡張し,ボリュームデータの非剛体変形に対応するとともに,高速化を検討する. 3. 2次元-3次元異種画像データの自動照合技術の確立:前年度に検討した3次元画像データからの整合面探索アルゴリズムと,1. で開発する2次元X線画像データ照合アルゴリズムを組み合わせることで,2次元-3次元異種画像データを自動的に照合するアルゴリズムを検討する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
各種アルゴリズムのGPU実装のために必要となるGPU,高性能PCを購入する予定である.その他に,計算機消耗品の購入,成果発表および資料収集のための旅費に思量する予定である.
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Research Products
(7 results)