2012 Fiscal Year Research-status Report
バイオフォトカプラを用いた昆虫―機械ハイブリッド匂い源探索システムの開発
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24650090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安藤 規泰 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教 (70436591)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 匂い源探索 / カイコガ / ロボット / ブレイン・マシン・インターフェイス / 光遺伝学 / 匂い源探索 / 嗅覚 / チャネルロドプシン2 |
Research Abstract |
本年度はバイオフォトカプラを構成する実験装置の構築,および実環境を移動する移動ロボットと実際のカイコガの歩行運動とのインターフェイスを試作した.バイオフォトカプラ部では,遺伝子組み換えカイコガの触角のチャネルロドプシン2(ChR2)を発現した嗅受容細胞を刺激するための光刺激装置を試作し,高輝度青色LEDを光源として光ファイバで触角付近まで導光する構造とした.また移動ロボットは,研究用ロボットのe-puckを用い,カイコガの歩行を計測する光学マウスセンサの座標入力をもとに駆動輪を制御するものとした.また,ロボット上のガスセンサからのアナログ入力を光刺激へ変調するプログラムおよびハードウェアを試作した.以上より,主要な要素技術の試作はほぼ完了した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
バイオフォトカプラをはじめ要素技術の試作が完了し,システム全体の評価が可能な状態となったことが評価の理由である.
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Strategy for Future Research Activity |
試作したシステムを用いて,まず実環境においてアルコール等の可燃性ガスに対する定位の成功を目指す.ガスセンサの出力情報から光刺激への変調過程においては,変調手法のみならずサンプリングレート等も重視し,必要最低限の情報で匂い源へ定位する手法を開発する予定である.そして最終的に応答速度などの特性の異なるセンサを適用した際の変調手法を確立する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費では,光刺激装置の精度を高めるための光学部品および位置決め装置の購入に充てる予定である.また研究成果の公表のための論文発表,および学会発表に必要な経費にも使用する.実験装置の構築が順調に進んだことから,当初要素技術の評価のために計上していた生物実験に関わる経費(次年度使用額)を,次年度のシステム全体の評価における生物実験の経費に充てる予定である.
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