2013 Fiscal Year Annual Research Report
プロジェクタ・カメラシステムを用いた個人視覚特性適応色覚バリアフリーシステム
Project/Area Number |
24650093
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
金子 透 静岡大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50293600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 淳 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30334957)
淺間 一 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50184156)
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Keywords | 画像処理 / プロジェクタ / カメラ / 色覚特性 |
Research Abstract |
色覚障害者にとって判別困難な配色を含む物体の色を判別可能な配色に変換する色覚バリアフリーシステムを実現することを目的として、本年度は下記の機能を有する実験システムを構築した。 (1) 判別困難な配色の検出:同じ色の領域であっても、互いに明るさが異なればそれぞれの領域は違う領域として判別できる。そこで使用者の視覚特性に応じて判別困難な色を検出する手法として、色度図上に現れる視覚特性と明るさ情報を用いて総合的に判断する方式を採用した。 (2) システムの手持ちによる揺動に対する補正:本システムでは、プロジェクタとカメラを手に持って実物体に画像を投影する。従って、手持ちによる機器の姿勢の不安定さから実物体がカメラ画像上で揺動し、投影画像が実物体上に正しく投影されない可能性がある。そこで、カメラ画像から実物体の動きを検出し、その動きを補正した投影画像を作成するシステムを構築した。 (3) 立体面への投影:立体的な物体に対して格子状にパターンを投影して対象物の3次元形状を測定し、その形状に応じて再構築した画像を投影する。この際、すべての場所においては3次元形状を正確に計測できず部分的に位置ずれが発生するが、このような場所に対しては見え方の情報をフィードバックすることで位置ずれを解消する。本システムでは、画面上の適当な範囲で格子点の組を設定し、その格子点の内側の領域を平面とみなして投影画像を作成する。そして対象物のみと対象物に投影画像を重畳したときとの撮影画像を比べ、両者のパターン形状の一致度が高ければそのまま投影画像を投影しつづけ、また一致度が低い場合は当該領域が複数の面で構成されているとみなして、その領域を分割して各領域でパターン形状の一致度を調べる。このような動作を繰り返すことにより、複数の面で構成される立体的な対象物に色情報を投影する手法の基本原理を構築した。
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Research Products
(2 results)