2014 Fiscal Year Annual Research Report
仮想現実システムを用いた認知的時間と空間の多様性に関する理論構築
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24650117
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池上 高志 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (10211715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 通孝 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (40156716)
岡 瑞起 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 助教 (10512105)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マッシブデータフロー / 人工生命 / ウェブ科学 / ライフログ / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、共同研究者である、廣瀬通孝、岡瑞起、両氏と協力して、「人間の認知上に再構成される時間と空間の多様性に関する 理論的基盤つくりを目指す」というものであった。特に、1)池上の行ってきた人工生命の基本概念である、「自律性」「能動性」「持続性」「進化可能性」といった概念を用い、廣瀬のVRや岡のウェブ科学のアプローチを用いつつ、人工生命の考えとエンジニアリングを接続するための理論的基盤を構成する。 方法論として、廣瀬研では人間の無意識の作用を利用したライフログ・システムの開発を行った。岡らは池上と協力して、ウェブの大規模データを利用し、ウェブの新しいダイナミックな性質を調べた。また池上研では、実際にIRセンサーやアンビエントセンサーを搭載したユニットを無線でつなぎ、センサーネットワークの性質を構築して実験を行い、その振る舞いを理論的に解析した。 この科研費の一番の成果は、池上・廣瀬・岡の広がった研究活動を、Massive Data Flow(マッシブ・データフロー、MDFと略する)という概念という名前で統一的にながめ、人工知能学会でのオーガナイズセッションを組織して、議論を重ね、発表してきたことにある。このMDFに関してはポジションペーパーとして2014年の3月に国際会議で発表し、個々の研究成果はそれぞれ国際ジャーナル誌に投稿/発表(たとえばPLoS 系などのオープンアクセス誌)してきた。また一般誌としては2014年の10.17にWIRED誌に、「リアルタイムで次の行動を導く「未来予測アプリ」:東大の研究チームが開発」として記事にしてもらっている。
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Research Products
(8 results)