2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24650121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Fuzzy Logic Systems Institute |
Principal Investigator |
内野 英治 一般財団法人ファジィシステム研究所, その他部局等, 理事長 (30168710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 憲洋 一般財団法人ファジィシステム研究所, 研究部, 主任研究員 (00432956)
末竹 規哲 山口大学, 理工学研究科, 准教授 (80334051)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 眼底画像 / 網膜血管 / 動脈硬化 / Scheie分類 / 脳血管障害 |
Research Abstract |
網膜は,「人体の中で唯一,外部から直接生体内を伺うことのできる窓」と言われている.眼底カメラから得られる情報により,眼疾患だけでなく網膜血管の状態がわかり,さらには網膜血管の状態から脳内血管の状態(動脈硬化)までも予測することが可能である.本研究では,脳梗塞や脳卒中,引いては血管性の認知障害の原因となる脳内血管の動脈硬化の程度を簡便に予測するスクリーニングシステムとして,非浸襲の眼底カメラを用いた網膜血管の画像解析システムの開発,および脳内血管の動脈硬化予測システムの開発を目指す.これからの高齢化社会においては,脳内血管の状態を早期に診断し,予防に努めることは非常に重要である.平成24年度では,以下のことを行った. 【網膜血管の正確な抽出】 網膜診断を行うためには網膜血管を正確に抽出しなければならない.抽出された血管を用いて,各種の指標により診断を行う.平成24年度では,ソフトコンピューティングを用いて網膜血管の正確な抽出に成功した. 【動脈硬化診断の指標となる静脈口径比の正確な計算】 網膜血管が動脈硬化であるか否かの一つの指標に,動脈と静脈が交差した個所の静脈のつぶれ具合を判断するV2/V1比(静脈の2ヵ所の口径比)がある.通常,静脈が動脈の下にもぐり込み,静脈の口径は直接測定できない.平成24年度では,動脈の下にもぐり込んだ静脈の輪郭をファジィ推論により推定し,診断の診断の指標となるV2/V1比の推定に成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
網膜血管が動脈硬化であるか否かの一つの指標となるV2/V1比の計算結果を,それを専門とする眼科医に提示したところ,これは非常に良い結果なのでぜひ一般に普及させて欲しい旨の評価を得た.
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Strategy for Future Research Activity |
網膜血管が動脈硬化であるか否かの一つの指標に,視神経乳頭近傍の動脈と静脈の口径比がある.今後は,この動静脈比を計算する箇所の自動抽出および口径比の自動計算につき研究を進め,最終的には網膜血管異常から脳血管の動脈硬化を予測するシステムの構築を目指す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度研究費総額(1,470,424円) 設備備品費: パーソナルコンピュータ 250,000円 消耗品費: 各種コンピュータ関連消耗品 450,000円; 文房具類他 200,000円 旅費: 学会発表・東京 1回x3人 270,000円; 学会発表・大阪 1回x3人 150,000円 人件費・謝金: データ整理謝金 50,000円 その他: 学会参加登録費 30,000円; 論文別刷費: 50,000円; その他 20,424円
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