2012 Fiscal Year Research-status Report
3次元動体データに対する関数データ解析の方法の開発
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24650144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小宮 由里子 北海道大学, 情報基盤センター, 助教 (40241393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 正弘 北海道大学, 情報基盤センター, 教授 (70174026)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 統計計算 / 放射線治療 |
Research Abstract |
平成24年度は、本研究の基礎理論および基本的な手法を開発するために、以下の3項目を中心に研究を推進した。 (1)GPS移動履歴を動体データとみなして、ユーザの行動や嗜好を解析する方法を検討した。GPS移動履歴自体からは、ユーザの意図を見出すことは困難である。そこで、環境(施設の配置情報など)をもとに、ユーザの行動の意図の候補を複数設定し、その中で、最尤のものを推測する方法を開発した。これにより、ユーザに対する推薦システムを構築するための基礎理論ができた。この成果は、日本分類学会和文誌に掲載された。 (2)より多様なデータの典型例として、ライフログに着目し、個人健康管理に資するシステムの構築を試みた。ライフログは超高次元データとみなすことができ、かつ、時間的な変動を考えると関数データと解釈することができる。そこで、健康に関する異常検知を目的とした手法の開発を試みた。これは、2012年度統計関連学会連合大会で報告した。 (3)本研究課題における3次元動体データ解析は、もともと腫瘍に対する放射線治療がその研究動機となっている。そこで、放射線治療に関して検討を推進した。放射線の腫瘍に対する影響と正常組織に対する影響を総合的に考慮し、かつ時間的な因子を加えた理論を構築した。この成果は、RTRT(Real-time Tumor-tracking Radiation Therapy with 4D Molecular Imaging Technique)に関する国際会議および統計関連学会連合大会において報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3次元動体データについて多面的に考察を重ね、「移動」をキーワードとして複数の研究成果を得ることができた。また、学術雑誌、国際的会議において成果報告を実施できた。従って、上記の判断に至った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、本研究課題の最終的な成果を得るために、RTRT、放射線治療、移動データに着目し、研究を進める予定である。特に、関数データ解析および関連するシンボリックデータ解析の立場からのアプローチを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度においては、理論的な研究が中心であったため、予算執行が比較的少なかった。より応用的な研究を実施するために、平成25年度も、真に必要とする事項に関して予算を設定し、効率的に執行する。はじめに、基本的なツールである計算機を購入する。研究成果を発表し、情報収集・情報交換を行うために、国内外旅費、学会投稿料、印刷費等を設定する。
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Research Products
(6 results)