2014 Fiscal Year Annual Research Report
固有フィルタ分解として見た「特異スペクトル解析」の新展開と応用
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24650150
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
久米 健次 奈良女子大学, 名誉教授 (10107344)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 特異スペクトル解析 / 線形フィルター / 時系列解析 / 画像処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
時系列や画像データなどのデータ列の解析手法である「特異スペクトル解析法(SSA)」は通常、履歴行列の特異値分解の観点で考えられている。本研究ではそのアルゴリズムが「完全再構成型の2段階線形フィルターの最適生成とその時系列への適用」と見ることができることを示した。このような新解釈を行うことで、時系列データ列のフーリエ構造との関係が明瞭になり、実際の応用局面でデータを深く解析することが可能になった。平成26年度は、その応用として画像データのSSA分解を行い、微分作用としてのフィルターの特性の分析とそのノイズ低減への活用法について研究を行った。また、フィルター間の非類似度を定義することでクラスター解析を行い、SSAにおけるグルーピングの研究を進めた。さらに、SSAの拡張として「荷重SSA」の開発と線形将来予測への応用等の研究を行った。
研究期間全体を通じた研究成果 「特異スペクトル解析法(SSA)」を上述した新しい観点で見直し、既存のSSA法のアルゴリズムの改良を行うとともに、新たな手法の開発を行った。具体的な研究成果としては、①SSAのフィルター解釈による定式化を行い、フィルター解釈版のSSAの基本的な定式化を行ったこと、②そのことで多次元、多チャンネルへの拡張が容易に可能になることを示したこと、③フィルター解釈版SSAを画像データの分解に適用し、フィルターの微分作用としての特性を明らかにして、ノイズ低減への可能性を示したこと、④フィルター間に非類似度を導入することでクラスター解析法を適用しグルーピングを系統的に行える可能性を開いたこと、⑤荷重SSAへの拡張を行い、時系列の線形将来予測の改良の可能性を示したこと、などである。
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