2014 Fiscal Year Annual Research Report
高次有効性をもつスムーズなノンパラメトリック推測法の開発
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24650151
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前園 宜彦 九州大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (30173701)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ウィルコクソン検定 / ノンパラメトリック推測 / 高次漸近理論 / ハザード関数 / カーネル法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終年度である26年度は、これまでの研究成果を踏まえ順位検定の平滑化とその高次漸近理論の構築を行い、その実用化の問題点の克服を図り、以下の研究成果を得ることができた。 1.カーネル推定に基づく連続化符号検定の高次エッジワース展開を使うための問題点を整理し、エッジワース展開の項に推定量を使わなくても済むようなカーネルの構成を求めた。これにより有意確率を分布に依存することなく求めることが可能となり、検定の有用性を高めることができた。2.ウィルコクソンの符号付き順位検定についても、カーネル法に基づく連続化を提案し、連続化統計量の高次エッジワース展開を求め、その理論的な妥当性を示すことができた。実用化の観点からも、適切なカーネルを使うことによって帰無仮説の下でエッジワース展開が分布に依存しないようになることを示した。3.ハザード関数の連続化推定量の漸近表現を求め、それを元にして高次漸近理論の構築に成功した。これを使うことにより生存時間解析における推測精度の向上が保証されて、実用的な観点からも有益な結果となることが期待できる。 本研究で得られた結果を元にして、国際誌へ2本の論文を投稿準備中で、これまでに得られた成果の計算機への実装も行っていく予定にしている。また得られた成果を他のノンパラメトリック手法の平滑化へ拡張し、離散統計の問題点の克服を目指していく。
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Research Products
(8 results)