2013 Fiscal Year Annual Research Report
単一ニューロン遺伝子発現誘導法による行動の多様性と可塑性を生み出す神経基盤の解析
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24650165
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
谷本 昌志 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (30608716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 洋一 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00144444)
高木 新 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90171420)
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Keywords | 遺伝子発現誘導 / 神経細胞 / 近赤外レーザー / 光ファイバ |
Research Abstract |
任意のニューロンに自由に遺伝子を発現させる技術は、神経科学研究を大きく進歩させると期待される。遺伝子導入法としてエレクトロポレーションやウイルスベクターが主に用いられているが、標的とする細胞のみを狙って任意の時期に遺伝子発現を誘導する方法は確立していない。近赤外線レーザーを単一細胞に照射して熱ショックプロモーターを活性化し、組み換え遺伝子の発現を誘導する方法は、任意の時期に標的細胞を狙って遺伝子発現を操作可能なため、有効な手法と期待される。近赤外光は表層細胞の水分子に吸収されるため、対物レンズで集光する従来法では組織深部で遺伝子発現誘導を起こすことは困難である。そのため、先端を加工した光ファイバを脳組織深部へ刺入して近赤外線レーザー光を導く新たな手法を試行した。準備した光ファイバから照射される光強度分布を可視光で見積もり、熱ショックによって緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現する遺伝子組換えゼブラフィッシュ胚および仔魚の温度上昇に対するGFP発現の程度を測定・定量化した。これらを用いてゼブラフィッシュ脳内に近赤外線レーザーを照射し、照射条件に従って単一細胞あるいは細胞集団にGFPを発現させることに成功した。さらに、遺伝子組換え系統を用いて熱ショック依存的にCre/loxP部位特異的遺伝子組み換えを起こすことによって恒常的に組み換え遺伝子の発現を誘導させることにも成功した。今後より発現効率を高めることや非特異的な発現誘導を抑えるための条件決定により実用性の高い技術としての確立が期待される。
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