2012 Fiscal Year Research-status Report
サイトカイン暴露で誘導されるサルの行動異常の検討―サル統合失調症モデル作出の試み
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24650215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 克樹 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (70243110)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | サイトカイン / サル / 行動 / 胎児 / 新生児 / 統合失調症 |
Research Abstract |
今年度は、投与用の上皮成長因子およびニューレグリンを購入し、個体へ投与したときの副作用を検討した。0.3 mg/kgを投与すると、5分後から口を動かし始め投与8分後に嘔吐の反応が見られた。また排便も認められ、初回は嘔吐と同時に、2回目3回目は投与直後から数回連続排便し、排便回数を重ねる毎に正常から泥状・水様便へと性状が変化した。悪心、摂餌量低下、活動量減少は軽度だった。摂餌量は投与を重ねる度に減少した。体重減少は約2%。このプロトコールで研究実施が可能であると判断した。また、今年度は先行して新生児期に投与した個体が2年後に示し始めた異常行動の解析方法を検討した。1)活動量の測定、2)ビデオ撮影による行動記録、3)認知課題(特に前頭前野を必要とする課題)の実施、の3つを中心に行動評価することとした。今年度は胎児期への投与の機会がなく、新生児への投与を実施した。胎児期の投与を研究の中心と考えているので、次年度は投与機会をもうけ研究を推進する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
投与薬物の副作用等が一通り評価できた。投与に関するプロトコールが作成できた。また、先行して、新生児に投与した個体が2年後に異常行動を示し始めたが、その行動評価方法もほぼ確定した。平成25年度にはこれらの準備をふまえ研究を推進できる。
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Strategy for Future Research Activity |
胎児期にニューレグリンを投与し、生まれてきた個体の行動を継時的に記録観察する。おもな評価は、1)活動量、2)ビデオ撮影による行動記録、3)認知課題の3つである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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