2012 Fiscal Year Research-status Report
記憶形成に伴う脳内遺伝子発現変化の可視化技術基盤の開発
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24650216
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
王 丹 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 助教 (50615482)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | RNA |
Research Abstract |
本申請は「長期記憶」形成に伴う脳内遺伝子発現変化を可視化する技術基盤を開発することを目的としている。そのために、平成24年度は線虫や生きているマウス脳にON-OFFのコントロールができるオリゴプローブを導入しイメージングを試みた。体内での認識特異性を判断する為に、特異的な核内空間配置パターンを示すリボソームRNAやポリ(A) RNAを標識ターゲットにした。マウスの場合は、麻酔したマウスの小脳にエレクトポーレーションによって導入したプローブは主に顆粒細胞に分布され、予想していた核内空間は位置パターンと一致したことが確認できた。ミスマッチを含むプローブの導入後では発光が確認されなかったため、配列特異的なハイブリダイゼーションによる検出であることが示唆された。小脳の顆粒細胞において高解像度イメージング解析を用いてliving脳切片で単一細胞レベルでのRNAの可視化が可能である事を見出したことを成果としてあげられる。さらに、平成25年度に計画されていた生体内でのプローブの安定性、機能性および障害性を24年度に繰り上げてchick胚を用いて追跡評価した。そこでは、chick胚の発生過程や、細胞遊走、分化などを指標とした毒性調査において、毒性が確認されなかった。以上の結果を用いてプローブの生体内でのイメージングについての有効性が確認できたと言える。この結果は生体内でのRNAイメージング法の確立への大きな一歩となることを申請者および共同研究者が認識している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の計画であるON-OFF制御可能な機能RNAプローブを線虫生体内へ高効率に低侵襲的に導入する手法の確立に関しては共同研究者の協力のもとで完成に近づいた。平成25年度に行う予定の生体内へ導入したプローブの安定性、機能性および障害性を追跡評価し、最適化する部分は24年度に繰り上げて実施することができたが、記憶によって誘導される遺伝を単一細胞レベルで観察・測定するという最終目標を達成するには、プローブ検出の感度を大幅に上げなければならない困難かつ重要な課題が残されている。全体な進行としておおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、特異的な神経回路をターゲットした導入法(遺伝子操作などによる)を開発するとともに、記憶によって誘導される遺伝を単一細胞レベルで観察・測定するという最終目標を達成するには、プローブ検出の感度を上げるためのイメージング法を開発する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
線虫のリクエストや、イメージング用のパーツ、学会発表費用および投稿費用に研究費を使用する予定。
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Research Products
(12 results)