2013 Fiscal Year Research-status Report
大脳局所電場電位のβγシンクロ二―による上肢運動時のサル・ヒトの脳機能比較
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24650220
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
川島 卓 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90161314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村瀬 忍 (廣嶌 忍) 岐阜大学, 教育学部, 教授 (40262745)
佐竹 裕孝 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30187158)
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Keywords | 神経シンクロニー / βγ周波数 / 両手運動 / ECoG / EEG / サル / 人 |
Research Abstract |
1)二匹のサルに、コンピュータディスプレイ上に提示される目標に対して、両手でジョイティックを操作させその位置カーソルが追いかける運動課題を学習させた。左右両側の大脳一次運動野を中心とした領野の硬膜に各々25極のECoG電極を慢性的に設置し運動と同期して発生するβγ周波数シンクロニー活動を長期にわたり記録した。運動学習未達成期、学習達成初期、運動達成期で比べると、両側のβγシンクロニーの発生頻度とその空間的分布がそれぞれの時期に応じて大きく変化することを、サルの記録データで確かめることができた。このことは、βγシンクロニーが記録部位間の神経結合の変化として反映されることを示唆する。 2)人にサルと全く同じタスクを行わせ頭皮上よりEEGを記録した。しかしサルのECoG記録と比較すると、空間的な記録精度が悪くまたβγシンクロニーの発生も検出しにくいことが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年の研究実績にも述べたが、サルの入手に半年以上かかってしまったため計画は必然的に遅れることになった。このため研究計画を当初の予定の2年から一年間延長することにした。二匹のサルは、実験の遂行には概ね協力的でありタスクを習得した。現在二匹のサルの、実験とデータの解析を続けている。
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Strategy for Future Research Activity |
この研究の目的のひとつは、サルの運動野に現れるECoGとヒトの頭皮から記録されるEEG記録のβγシンクロニーが、BMIの運動開始信号として使えるかどうかの考察を行うことにもあった。当初から予想されたことであるがヒトの頭皮からのEEG信号の空間的な精度が、ECoG記録に比べると非常に低い事,βγシンクロニー自体が非常に記録しにくかった。ヒトの脊髄損傷患者を対象としたBMI利用では、硬膜外から記録できるECoGがもっとも有望な非侵襲的神経記録の候補と考えられる。サルの運動学習時に長期間記録するECoGのβγシンクロニーの時間的分布の変化を片手運動、両手運動のそれぞれで、左右大脳で空間的に分布がどのように違いを示すかを詳しく調べる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験計画の遅れにより、当初計画していた旅費などを使わなかった。そのため研究計画の延長願いを提出し許可された。 実験用サルの飼育経費、学会出席のための旅費、薬品等の消耗品代に使う予定である。
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