2013 Fiscal Year Research-status Report
ストレッチングが高齢者の動脈エラスタンスに与える影響:超音波装置による無侵襲計測
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24650333
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
仁木 清美 東京都市大学, 工学部, 教授 (40218095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 基晃 姫路獨協大学, 公私立大学の部局等, 名誉教授 (60010914)
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Keywords | ストレッチング / 大動脈エラスタンス / wave intensity / 血管スティッフネス / 超音波計測 / 無侵襲計測 |
Research Abstract |
計測システムを完成させ,健常な若年ボランティア10例においてストレッチングの効果を検査した.しかし,ストレッチング施行群と非施行群では有意差を認めなかった. 平成25年度は中高年11例を含む21例を対象にストレッチング負荷試験を施行した.しかし,実行大動脈エラスタンスには変化を認めなかった.計測時の問題点として心拍出量および血管スティッフネス計測値のばらつきが大きいということが挙げられた.そこで,計測値のばらつきを抑えるため,エコートラキッキング法ではなくスペックルトラッキング法において血管径変化を計測する手法を検討し,日本超音波医学会で報告した.また,血流評価に関してコンピュータシミュレーションを行い,実測値の検討を行い,10th International Conference on Ubiquitous Healthcare,日本超音波医学会にて報告した.共同研究において運動による血管スティッフネスとwave intensityの変化を調べ学会発表および論文にて報告を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
具体的研究目標は①超音波装置に組み込まれているwave intensity計測システムから得たデータを用いて実行大動脈エラスタンス(Ea)を得る新しいプログラムを作成し,Ea計測システムを完成させる.②このシステムでは圧の加算をおこなうためESPが不明瞭となる.そこでアンサンブル平均を行う前のデータをとりだし,1拍ごとに圧波形を提示するソフトを作成する.③また,波形を検討するため,波形を表示し,取りこんだ10拍をスクロールして観察できるソフトも作成する. ④ESPは自動検出できるようにする.⑤ストレッチングプログラムを作成し、若年健常人で計測を行う⑥中高齢者においても計測を行い,ストレッチングの効果を検討する,ことであった.目標1,2のソフトは完成したが3,4のソフトが完成せず,解析はエクセルに取り込んだ後グラフ表示して計測している.ESPは目視で決定している. 当初被検者数100人を目標としたが,被検者が集まらないため,謝金を増額して募集した.目標症例数は50人とした.それでも目標症例数に達せず,統計的評価が不十分であった.また,心拍出量および血管スティッフネス計測値のばらつきが大きく,評価法の検討が必要であった.心拍出量に関しては検者間誤差を減らすため,エコー検査の習熟に時間がかかった.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度の推進方策として以下の3点を目標とした. ①学内イベント時に近隣の方に協力を依頼するなどして.ボランティアをさらに募集し,計測を続ける.また,ストレッチングによる自律神経への反応を研究するため心拍変動計測を追加することとした. ②新しい手法であるスペックルトラッキングによる血管スティッフネスの計測方法を確立する. ③引き続き,解析ソフトの開発を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
被検者ボランティアを50人としたが,なかなか協力を得ることができず,参加していただいた人数は現在までで22人である.また,症例数が十分でないため,統計処理上有意な結果がでなかった.そのためボランティアに支払う謝金と学会発表の経費に未使用が発生した. ボランティアの募集を継続し,また,学会発表は次年度に行うこととし,未使用額はその経費に充てることとしたい.
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Research Products
(16 results)