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2012 Fiscal Year Research-status Report

お風呂に入ることができる福祉機器の開発

Research Project

Project/Area Number 24650348
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

小池 康晴  東京工業大学, ソリューション研究機構, 教授 (10302978)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords筋電図 / アクティブ電極 / 防水 / ロボット
Research Abstract

常用、あるいは緊急時でさえも意識せずに、自分の身体と同様の感覚で使用できるように、福祉機器の制御機構だけでなく、防水性を考慮した福祉機器を開発することを目的とする。例えば、義手を考えた場合、これまでの電動義手はメカニカルな部分にゴム製のカバーを被せることで耐水性をあげていた。しかし、カバーが破れてしまえば、耐水性がないため故障の原因になっていた。本研究では、より一般的な状況で、義手などを意識せず、自分の体の一部として使用できるための設計指針を与え、試作によりその性能を確かめることを目指している。
今年度は、福祉機器を操作する元になる信号を水中でも計測できる装置にするため、耐水性筋電アクティブセンサの開発を行った。これまでにも電極上で信号を増幅するアクティブ型の筋電センサを開発してきたが、これまでの筋電センサの問題点を考慮し高インピーダンスでもSN比が高い電極を作成するために、バッファアンプを備えた電極を試作した。また、防水性も考慮に入れた電極のケースを設計・試作し、水中での計測を行った。さらに、信号を無線で計算機などに送信するため、無線モジュールの開発を行った。市販の無線モジュールに生体信号処理用の増幅回路や筋電図から力を計算するローパスフィルタなどの回路を追加し、防水型電極の信号を計算機に取り込めるような回路を設計した。
また、ロボットの自由度を2自由度とし、手首の屈曲・伸展と指の曲げ伸ばしを同時に行ったとしても各自由度の角度を精度良く推定するために必要な条件を検討した。電極の数を増やすことである程度独立して角度を推定できることを確認したが、より精度を向上させるため、アルゴリズムの改良を行っていく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度は、福祉機器を操作する元になる信号を水中でも計測できる装置にするため、耐水性筋電アクティブセンサの開発と計測した信号を無線で計算機に送信できるシステムの試作を計画していた。アクティブ型センサについては、入力インピーダンスの変化に対応できるように、バッファアンプを追加した計測回路を設計し実装した。通常での使用において、問題なく筋電信号を計測することに成功し、当初の目的を達成した。
また、防水性も考慮に入れた電極のケースを設計・試作し、水中での計測を行った。この結果、水中においては、ノイズレベルが若干増加するが、筋電図自体は精度良く計測できることを確認した。
さらに、信号を無線で計算機などに送信するため、無線モジュールの開発を行った。市販の無線モジュールを使用し、USBで計算機と接続し筋電図を500Hz以上のサンプリングレートで計測できることを確認した。どれだけ多くの複数のチャンネルを同時に計測できるかについては、今後検討をする。
2自由度のロボットの設計については、どの自由度を実現するか筋電図より推定できる関節角度を調べた。その結果、手首と指の開閉については、筋電図を計測するチャンネルを増やすことで、推定精度が向上することを見い出した。
これらの結果より、今年度の計画は、当初の計画通り概ね順調に進んでいると判断した。

Strategy for Future Research Activity

今年度は、次の2項目を中心に研究を推進する。
一つ目は、無線モジュールと電極を用いて計算機上のハンドを操作し、試作した電極により得られる筋電図の品質の評価を行う。また、無線モジュールと電極を一体化し、計測実験を行う。これらの研究を通じ運動や水分などのアーチファクトがある自然な環境でどの程度筋電図が計測できるのかを検証する。上腕に電極を複数固定する方法についても、防水性を考慮に入れて設計する。これまでに、電極を表裏に3個ずつ設置した場合、関節角度の推定精度が高かった。このため、電極を3個ずつにまとめ信号を計測する。
二つ目は、ロボットの試作を行う。筋電図計測部から送られてくる信号から関節角度を推定し、その結果をロボット部に送信し、その指令に応じてロボットの角度を操作するための受信モジュールと、関節角度を計算する回路を作成する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

無線モジュールの開発を、今年度は試作せず、市販の無線モジュールを使用し計測実験を行ったため、費用を抑えることができた。未使用額は、次年度の無線モジュールの試作のために使用する。
次年度は、より小型化し電源を電池などで供給できる仕様にした無線モジュールを設計試作する。また、複数の電極を一列に並べて、バンドなどで固定しやすくできるものを試作する。
また、ロボットについても、無線でロボットの制御情報を受け取り、モータを制御する回路を設計試作する。

  • Research Products

    (4 results)

All 2013 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] A Virtual Instrument System Operated by Electromyographic Signals2013

    • Author(s)
      Duk Shin, Atsushi Katayama, Kyoungsik Kim, Jaehyo Kim, Natsue Yoshimura, Hiroyuki Kambara, Yasuharu Koike
    • Journal Title

      INFORMATION, An International Interdisciplinary Journal

      Volume: in press Pages: in press

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Controlling a robot using muscle activity signals reconstructed from electroencephalography cortical currents2012

    • Author(s)
      Natsue Yoshimura, C. S. Dasalla, Toshiriro Kawase, Hiroyuki Kambara, Takashi Hanakawa, Masaaki Sato, Yasuharu Koike
    • Organizer
      The 42nd annual meeting of the Society for Neuroscience (SfN)
    • Place of Presentation
      Ernest N. Morial Convention Center(New Orleans, USA)
    • Year and Date
      20121016-20121016
  • [Presentation] EEG信号源電流を用いたロボット制御2012

    • Author(s)
      吉村奈津江, Charles Sayo Dasalla, 川瀬利弘, 神原裕行, 辛徳, 花川隆, 佐藤雅昭, 小池康晴
    • Organizer
      第35回日本神経科学大会
    • Place of Presentation
      名古屋国際会議場(愛知県)
    • Year and Date
      20120921-20120921
  • [Presentation] 脳波を用いたロボット制御とその応用2012

    • Author(s)
      小池康晴
    • Organizer
      Japan Society for Motor Control & Neuro-rehabilitaion 2nd Congress
    • Place of Presentation
      札幌医科大学(北海道)
    • Year and Date
      20120729-20120729
    • Invited

URL: 

Published: 2014-07-24  

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