2014 Fiscal Year Annual Research Report
脳波を用いたロボット制御の実用化に向けてのシステム開発
Project/Area Number |
24650353
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
夏目 季代久 九州工業大学, 生命体工学研究科(研究院), 教授 (30231492)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 脳波 / ブレインコンピュータインターフェース / ロボット制御 / 定常性視覚誘発電位 / 線形判別分析 / フーリエ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、「Robots Move As You Think System」(RMAYTS)の可能性として、定常性視覚誘発電位(SSVEP)のロボット制御の可能性に関して調べた。SSVEPとは、周期的に点滅する刺激により生じる誘発電位である。今回、まず脳波を測定しながら、小型ボードコンピュータのRaspberry Piを用いて、カメラ搭載Rapuroロボットを制御するシステムを開発した。その後、青緑の正方形を6,15Hzで点滅させた2クラス制御、4,5,6,15Hzを用いた4クラス制御の2種類の脳波実験を行った。また刺激の大きさを大小の2種で行った.脳波測定部位は、国際10/20法を元に8チャネルを選択した。周波数解析は高速フーリエ変換により行った. その結果、1)点滅する色正方形を注視した場合,後頭部(O1,O2,Oz)にて各クラス実験で刺激周波数ピークが観察された.2)2クラスの場合、15Hzの方がより大きなピークが見られた.6Hzのピークは15Hzに比べて小さかったが,倍調波である12、18Hzに顕著な周波数ピークが観察された.その周波数スペクトルパワー値をベクトルデータとして、線形判別分析により判別正解率を計算した.その結果、小さな正方形の場合、2、4クラスで各80%程、60%程の値が得られた.また大正方形の場合、2、4クラスで各95%程、70%程が得られた,以上の事から、SSVEPによりロボット制御が可能であると思われる.しかし、3)刺激注視間常に周波数ピークが現れているわけではない.従って、SSVEPを操作として用いる場合,コマンド発行のアルゴリズムを考える必要がある.今回、5回刺激が選択されたら、ロボットを制御するコマンドを発行するようにした.その結果、動作はうまく行った.しかしfalse positiveなコマンド発行があったので、その点を修正していきたい。
|
Research Products
(4 results)