2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24650358
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
橋野 賢 東京工科大学, 医療保健学部, 教授 (00350504)
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Keywords | 視覚障碍者 / 光学マウス / センサ情報融合 / 組込みコンピュータ |
Research Abstract |
GPSセンサから得られる位置情報と地磁気センサから得られる方位角情報から構成される広域位置情報と、マウスを改造した光学センサから得られるミクロな位置情報を融合することによって視覚障碍者が一定程度安全が確保された屋外を一人で散策するために必要な基礎技術を開発した。前記センサ類の組合せを人が携帯できる小型、軽量、低価格など実用化の観点からシステムに統合し、実際に健常者がシステムを装着して実用性と有効性を検証した。 パソコンとセンサは通常USBによって接続される。WindowsをOSとするパソコン上でUSBプログラムを容易に開発するために言語としてprocessingを使用した。昨年度はUSB端子を持つ入手の容易なGPSセンサを用いてプログラム開発を行った。今年度は日本が開発を進めている準天頂衛星も補足できるセンサに変更した。通常のGPSセンサの距離精度は衛星捕捉条件の良い時でも誤差50%の範囲で3メートルと言われている。様々な産業の高度化要請のもと、距離精度を高める(1m以内)技術開発が進められている。精度を高める補助信号、補強信号を用いたシステム開発が国の研究機関を中心に進められており、近々利用可能である。 3メートルの精度は道路の左右を判断するにはまだ不十分であり、ミクロな移動情報として改造光学マウスを使用する方法を提案した。マクロな位置情報とミクロな位置情報を融合するには確率に基づくソフトウェアを用いると同時に、交差点などのランドマーク上で位置情報の確定を行う必要がある。この技術としてRFIDとBluetoothを検討した。それぞれ、通信距離が10cm、10mと違うが、携帯電話各社がそれぞれの特徴を生かしたサービスソフトウェアの開発を行っており、極めて短い期間にトレンドが変化しているので今後の開発動向に注目し、普及するものをランドマークとして利用する予定である。
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