2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24650361
|
Research Institution | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
Principal Investigator |
河島 則天 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 運動機能系障害研究部, 室長 (30392195)
|
Keywords | 身体性 / 義手 / 切断 / 幻肢 / 幻肢痛 |
Research Abstract |
本研究では、これまでの幻肢・幻肢痛の発現機序に関する知見、道具の身体化や身体性の拡張に関する知見を科学的基盤として、新しいコンセプトに基づく義手の製作と幻肢痛緩和のためのリハビリテーションアプローチ開発を目指す。具体的には、リアリティのある外観と指の自然な動きが可能なパッシブ骨格を備えた装飾義手を製作し、義手の身体化を促すためのアプローチとして、切断端に存在する損失肢のbody representationを利用した義手への感覚情報転移、指尖タッピングによる知覚聴覚-運動系の引き込み、self-touchがもたらす多重身体表象を利用した感覚励起などの手法の可能性を検証する。 初年度に製作した外観、質感の高いリアリティを備えた義手を切断者に装着し、時間経過に伴う幻肢の状態の変化を観察した。義手への接触、痛みを想起させる視覚的刺激によって発汗反応が増加することに加え、掌をくすぐると、くすぐられたような感じがすると訴えるなど、義手が身体の一部として取り込まれたことを示す興味深い結果が得られた。
|