2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24650367
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
荒牧 勇 中京大学, スポーツ科学部, 准教授 (40414023)
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Keywords | スポーツ / 競技特性 / 脳 / MRI / 陸上競技 / トレーニング |
Research Abstract |
本研究は、スポーツと脳構造の関係を明らかにするために、(1)競技種目間の脳形態・構造の比較、(2)競技種目内での技術の優劣と関連する脳形態・構造を調べる(3)スポーツのトレーニングにより変化する脳形態・構造を調べることを目的とした。 (1)については、陸上競技の短距離選手と長距離選手に対して、MRIによるT1強調脳解剖画像を計測した結果、長距離選手群は短距離選手群よりも損害回避の行動選択に関わる大脳基底核尾状核の体積・密度が大きいことがわかった。呼吸循環系の能力は瞬発系の能力よりも維持しにくいことを考えると、大脳基底核尾状核は、能力の低下を損失ととらえて防止するためのシステムとして長距離選手にとって有効に機能するのかもしれない。 (2)については、ハンドボール選手の試合中のミスの多さに相関する脳部位として不安や痛みなどネガティブな感情や知覚に関連する島皮質が、ミスが多い人ほど灰白質の体積が大きいという結果が得られ、選手ごとの競技力の位置側面に関連する脳部位が明らかとなった。 (3)については、サッカーのリフティングを1か月練習した結果、物体の運動を知覚するMT/V5と左足の制御に関連する左小脳の灰白質体積が増加し、成人でも特定のトレーニングにより脳構造が変化することが明らかとなった。
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Research Products
(15 results)