2012 Fiscal Year Research-status Report
カメラ付タブレット型PCを用いた器械運動学習支援システムの構築
Project/Area Number |
24650374
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
小河原 慶太 東海大学, 体育学部, 准教授 (90407990)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 洋 東海大学, 体育学部, 准教授 (30372949)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 器械運動 / 学習支援 / バイオメカニクス |
Research Abstract |
器械運動の指導法に関する研究の多くは主観的な運動観察に基づく運動学的あるいはスポーツ方法学的な方法が一般的であるが、運動力学や解剖・生理学を基盤として動きのメカニズムに接近するスポーツバイオメカニクスの手法を用いた指導法のアプローチは少ない。また、器械運動や体操競技を研究対象としたスポーツバイオメカニクス研究では、学習の課題となる個々の「技」についてその構造やメカニズムを検討することが多いが、学習者を支援する科学的取り組みも少ない。実際の指導現場では、分析によって得られた客観的データを指導の場面に直接フィードバックさせ、その習熟過程や学習過程を呈示するようなシステムの開発が望まれている。 そこで、本研究の第一段階は器械運動のマット運動、鉄棒運動および跳び箱運動の基本的な技について、各習熟過程の典型例について、高速度カメラ、フォースプレート、筋電図計を用いてスポーツバイオメカニクス的分析を行い、各技のメカニズムや指導上有益なポイントをデータベース化することである。 初年度である24年度は計測機器の導入を行い、実験環境を整備するとともに計測精度や導入方法を検討するための予備実験を行った。具体的には器械運動の運動種目の内、マット運動の「伸膝前転」を取り上げた。分析方法は光学式リアルタイム3次元映像解析システムを基幹にフォースプレートによる床反力測定、無線式筋電図計によるEMG測定を同時に行い、熟練者の特徴、未熟練者(できない者を含む)の特徴を明らかにする研究を計画・実施し、継続中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度である24年度は計測機器の導入を行い、実験環境を整備するとともに計測精度や導入方法を検討するための予備実験を行う計画であった。購入機器選定と納入に時間を要したものの、現在所有する機器との連携も可能となり、効果的な実験環境が整ったといえる。また、器械運動の運動種目の内、マット運動の「伸膝前転」を取り上げて、バイオメカニクス的手法を用いた実験を計画・実施し、継続中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度は継続中のマット運動の「伸膝前転」の検討の他、鉄棒運動、跳び箱運動を取り上げる。鉄棒運動では、「前方支持回転」、跳び箱運動では「開脚跳び」などをバイオメカニクス的に分析する。得られたデータはマット運動と同様に分析したデータを視覚化して、映像データとともに学習者に呈示するためのデータベースを構築する予定である。また、学習者の視点で能動的なデータ呈示を可能とするためにカメラ機能付きタブレット型PCを用いたシステムの構築を目指す。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験・研究を進めるにあたって必要な機器追加購入と引き続き行う調査・資料収集に経費の他、実験に伴う謝金等に充当する。
|