2013 Fiscal Year Research-status Report
レジスタンス運動は鉄及びカルシウムの再利用を促進して必要量を減少するか
Project/Area Number |
24650413
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
岡村 浩嗣 大阪体育大学, 体育学部, 教授 (10330151)
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Keywords | 運動 / ミネラル / 再利用 |
Research Abstract |
本研究は、日常的なレジスタンス運動が鉄やカルシウムの体内での再利用を促進することで、これらの摂りにくい栄養素の必要量が 多いとされるアスリートで、摂取量を増やす必要はないのではないかという仮説を検証することを目的としている。 本年度は、従来の3週間という期間よりも長期の8週間、鉄欠乏食を与えたラットでもヘモグロ ビン濃度などの血中鉄指標の悪化がレジスタンス運動トレーニングで軽減されることを認めた。しかし、鉄吸収は運動群で低下しており、鉄吸収を低下させるヘプシジンのmRNA発現が有意でなかったものの運動群で高い傾向にあったことから、運動群での鉄吸収の低下はヘプシジンが増えるためと推察された。鉄状態悪化を軽減する機序として想定している、運動による体内での鉄の再利用の促進については、鉄出納と全身ホモジネートで測定した全身の鉄含量から評価した。その結果、全身の鉄含量には、鉄吸収が低下していた運動群と運動させなかった対象群とで差がなかった。このことは、レジスタンス運動が鉄の体内での再利用を促進することによって、鉄欠乏食による鉄状態の悪化を防止していることを示唆するものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
鉄の体内での再利用をレジスタンス運動が促進するという仮説を支持する結果が得られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
鉄欠乏食摂取条件下で、鉄状態をより改善するレジスタンス運動の負荷方法(頻度や時間)を検討する。カルシウムの体内での再利用に対するレジスタンス運動の効果についても検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験条件の設定のための検討に時間を要したため、動物や飼料、試薬などの購入が次年度になったため。 平成25年度繰越金については平成26年度研究予算と合算し、消耗品を購入する予定である。
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