2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24650426
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
辰巳 治之 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90171719)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新見 隆彦 札幌医科大学, 医学部, 助手 (10404584)
山口 徳蔵 札幌医科大学, 附属総合情報センター, 研究員 (80423771)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 情報薬 / ツボ / 鍼灸 / 道徳感情論 / アダム・スミス / プラシーボ効果 / 健康科学 / プロトサイエンス |
Research Abstract |
我々は、全く新しい健康科学の確立をするために、プロトサイエンスと呼ばれる未確立のサイエンスの領域に踏み込みチャレンジしている。この未確立の領域のものの多くは、古から伝わり現在も利用されているものの中には、迷信の様なものも多々あるが、本物、言い換えると、人類にとって大変有用なものも多く埋没していると考えている。 鍼灸に関しては、歴史も古く、その有用性は認められ、国家資格にもなってはいるが、科学的にそのメカニズムは、推測の域をでない。我々は、最先端のIT機器などを応用することにより、鍼灸のツボ刺激の作用には驚くべきものがあるというPreliminary な実験データを得た。そして、気功も多く活用している人々がいる。一方では、医薬品開発のときには必ずプラシーボの効果を除外する。ということは、プラシーボ効果はかなりあり、心理的効果を今後、健康科学としては、応用する事が重要であると考える。 また、ITの医療応用を試みる中で、情報の本質は、伝えて人の心が動かす事のできるものを、「情報」と定義し研究するなかで、心とは細胞の一つの機能の表れであるところから、情報とは細胞を動かすものであると言い 換えることができる。即ち、細胞、及び、それで構成された人体を動かすための情報とは、五感を通じて入るもの及び経口及び非経口によるものも(細胞に対する刺激、全てを)情報として考える。これらはうまく使うと 健康維持管理に使え、病気を治す事すらできる薬になるという考えから、「情報薬」という概念を提唱するに至った。さらに幅広く、言葉により人の心、細胞を動かす、催眠療法から、テレビのコマーシャルや、お金、法律、宗教まで、「情報薬」の範疇にいれ研究を進める中、アダムスミスの「道徳感情論」に辿り着いた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
未確立の健康科学の分野に果敢にチャレンジし、その遂行に困難を極める中、見方を変えることにより、故きを温ねて新しきを知るというがごとく、古いものの中に新しい発見が数多くみられ、当初の計画以上に進展している。但し、これらの成果をどのようにまとめ、世の評価を受けるかが、非常に困難を極め、戦略を練っているところである。
|
Strategy for Future Research Activity |
鍼灸のツボ刺激に関しては、いままで得られたデータの再現性を確認する為に実験例を増やすことと、他の部位についての検証及び、刺激の種類や、持続性、あるいは、条件などについて検討する。さらに、新しく見いだされた、回復リセットマッサージの効果の検証の為に、それを科学的に検証できる測定システムを検討する。また、プラシーボ効果や、暗示効果、催眠療法などについても、その関連学会に参加し、研修会などの機会をもち、研究を深める。また、道徳感情論などに関しては、文献的研究をさらに深め、脳科学の分野からのアプローチも試みたい。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主には、会議や調査に必要な旅費、情報関連機器の消耗品、及び、講習会、研修、学会への参加に使用することを計画している。
|
Research Products
(28 results)