2014 Fiscal Year Annual Research Report
患者向けネット上情報とバーチャルコミュニティの再構成、及びその効果についての研究
Project/Area Number |
24650430
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
井上 洋士 放送大学, 教養学部, 教授 (60375623)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 患者 / 情報リテラシー / 医療者患者関係 / インターネット / 治療選択 / ナラティブ情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、日本のHIV陽性者を利用対象として、ネット上での情報源及びバーチャルコミュニティを再構成して提示し、そのことが、実際に彼らのヘルス・プロモーションにどのような影響を及ぼすのかを、実践的に探求することを目的とする。 3年目の平成26年度は、平成24年度に開設したHIV陽性者向けの総合情報サイトを公開した結果、どのような効果があったのかを検討する時期であった。効果を検討するためにアクセス分析をした結果、スマートフォンからのユーザーが当初の2割程度からはるかに高まり6割近くを占めるようになった。しかも、スマートフォンからアクセスした場合に、直帰率が高く、有効に利用されていないことが想定された。また、アクセス数も週に400件程度にとどまっていた。そこで、平成26年度はまず、ネット上での情報源及びバーチャルコミュニティとして中核をなすFutures Japanポータルサイトを大幅にリニューアルすることとした。特に、キーワード検索の仕様の簡素化、もっともアクセス数の高い情報源を各テーマのもと解説付きで紹介するpick upコーナーの充実化を図った。また患者にとって生活や医療、福祉の主体的選択が可能となるためにはナラティブ情報が重要であることから、HIV陽性者によるブログとのリンクをさらに高め、メニューとしても目立たせ、平成25年度の約2倍となる15のブログへアクセス可能な形を整えた。結果としてリニューアル後は週700件のアクセス数となり、直帰率も低下した。
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