2012 Fiscal Year Research-status Report
疾患リスク総合指標としての実践的バイオマーカーの開発
Project/Area Number |
24650448
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
合田 敏尚 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (70195923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 和樹 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (80423838)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 健康診査 / サイトカイン / バイオマーカー / 食習慣 / 慢性炎症 |
Research Abstract |
1.健診受診者における代謝性疾患の中間バイオマーカーの選定とその妥当性の検証:服薬をしていない30歳から75歳の男性のうち、糖尿病リスクがある者(HbA1cが6.5%以上)210名を対象として可溶性E-セレクチン(sE-セレクチン)、sICAM-1、tPAI-1の血漿濃度を測定し、これらの接着因子と炎症指標(白血球数、CRP濃度)との関連性を検討したところ、血漿sE-セレクチン濃度は、白血球数の中でも特に好中球数と有意な正の相関を示し、血漿sE-セレクチン濃度が高い対象者ほど、空腹時血糖値、中性脂肪値、拡張期血圧が高く、血漿CRP濃度が高いことが明らかになった。重回帰分析によって、交絡因子によって調整した上でも、血漿sE-セレクチン濃度は、好中球数の有意な説明変数であった。 2. 健診受診者における代謝性疾患リスクの総合指標の検討:代謝性疾患のない40歳から69歳の男性健診受診者308名の健診データを用い、メタボリック症候群の診断指標であるBMI、空腹時血糖値、拡張期血圧、中性脂肪値、HDL-コレステロール値から主成分分析によって主成分固有値を算出したところ、第一主成分固有値は、血漿中のIL-1β、IL-6、アディポネクチン濃度のいずれとも強く関連し、酸化傷害代替候補マーカー(γ-GTP)やインスリン抵抗性代替候補マーカー(ALT)とも強く関連した。それゆえ、第一主成分固有値は代謝性疾患リスク総合指標として有用であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた代謝性疾患の中間バイオマーカーの選定とその妥当性の検証が、ほぼ順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画を変更する理由は見当たらないので、所期の計画通りに研究を進めたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(14 results)