2013 Fiscal Year Research-status Report
身体骨格の歪みの矯正が運動機能と精神的健康度に及ぼす効果
Project/Area Number |
24650451
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鈴木 秀次 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (40137964)
|
Keywords | 代替医療 / 礒谷式力学療法 / 腰椎前彎角 / 胸椎後彎角 / 立位姿勢 |
Research Abstract |
本研究は、東洋医学を含む代替医療の施術により骨格の歪み、特に骨盤の矯正によって起こる運動機能や精神的健康度の改善を統合科学の視座から解明し、医療費削減の一助となる知識を提供することを目的としている。そこで本年度は、礒谷式力学療法(70年に及ぶ歴史があり、特徴として、股関節を矯正することにより両足の長さを揃え、それにより脊柱の歪みを是正し、身体のバランスを整えるところにある)についてしらべた。本実験では、被験者として21~67歳の成人男子11名が本実験に参加し、礒谷式力学療法実践歴12年6カ月の施術師が各被験者に施術を行い、脊椎彎曲、足圧中心、前額及び矢状方面の立位姿勢、歩行動作に施術が及ぼす影響をしらべた。施術治療が行われる前に各項目(胸椎後彎角及び腰椎前彎角、足圧重心、前額及び矢状方面の立位姿勢、歩行動作、床反力)をしらべた。上記のプレ測定の終了後、施術師が被験者に対し4種類の施術治療 (骨盤矯正、クッション矯正、腰枕矯正、スクワット運動)を施した。施術終了後、プレ測定と同様の手順で同項目が測定された。 施術効果は、胸椎後彎角、足圧中心、前額及び矢状方面の立位姿勢、歩行動作には見られなかったが、腰椎前彎角に見られた(腰椎前彎角が21.2°から25.1°に増加)。この腰椎前彎角の増加の効果としては、立位時に於ける膝伸筋及び背筋の過緊張を取り除き、疲労しにくくなると考えた。 本結果は、The XX Congress of the International Society of Electrophysiology and Kinesiology (Rome, Italy, 2014年7月15‐18日)にてポスター形式で発表する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、東洋医学を含む代替医療の施術により骨格の歪み、特に骨盤の矯正によって起こる運動機能や精神的健康度の改善を統合科学の視座から解明し、医療費削減の一助となる知識を提供することを目的としていることから、今年度は礒谷式力学療法の施術効果をしらべ、その結果について国際学会で発表する内容を得た。
|
Strategy for Future Research Activity |
2014年度は、本研究課題の最後の年にあたっており、7月にイタリアで開催の国際電気生理運動学会において発表する。同時に原著論文を執筆し、公表する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
解析結果、データが学会発表(ISEK,2014)に値する内容が得られたことから、次年度に出張旅費の一部としての予算に使いたかったため。 学会発表(ISEK:国際電気生理運動学会、イタリアローマ)のため出張旅費として使う。
|