2013 Fiscal Year Research-status Report
独居高齢者の安否確認と病院・民間連携による栄養サポートシステムの開発
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24650462
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Research Institution | Matsumoto University |
Principal Investigator |
藤岡 由美子 松本大学, 人間健康学部, 講師 (90410266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 美千代 松本大学, 人間健康学部, 准教授 (30508453)
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Keywords | 独居高齢者 / 安否確認 / 退院時栄養食事サマリー / 病診・地域連携 / 地域一体型栄養サポートシステム / 栄養ケア・プロセス / 在宅療養 / 宅配給食 |
Research Abstract |
研究費の申請時に記載したハンディ・ターミナルについては、タッチパネルで情報入力および交換を可能とするI-PadのFace Time(アップルが開発したビデオ通話ソフトウェアアプリケーション)によるビデオ通話を基本システムとして設定した。この機能をベースにして、独居高齢者の安否や健康状態(体調、食欲・食事摂取量・睡眠時間・運動量等)を確認し、経時的に記録し、評価するためのアプリケーションを開発する。 患者の退院時に、病院の栄養士から地域(診療所や宅配給食会社)の管理栄養士に送られる「退院時栄養食事サマリー」の発行を、インターネット上で行うコンピューターソフトを完成させた。ソフトの基本となるシステムには、アメリカ栄養士会が2003年に策定した「栄養ケアプロセス・モデル(栄養専門職が栄養関連の問題に対処し、安全かつ有効で質の高い栄養ケアを提供するために、判断力とクリティカルシンキングをもって、体系的に問題を解決するための手法)を採用した。2005年に開催された国際会議(International Meeting on Standardized Language for Dietetics)では、「栄養ケア・プロセスという新たな栄養管理の手順を国際的に標準化する」と提案され、日本においても今後普及に向けた取り組みが始まっている。日本栄養士会では、栄養ケア・プロセスで使用する「Pocket Guide for International Dietetics & Nutrition Terminology (IDNT) Reference Manual:Standardized Language for the Nutrition Care process First Edition(国際的な栄養専門職活動のための専門用語マニュアル(ポケットガイド):栄養ケア・プロセスのための標準用語(第3版)』を概訳し、システムを習得するための研修会が今年度より開始される。将来は医療や福祉の現場で本ソフトが使用されることを目指して、現在は管理栄養士養成教育における授業の教材として利用しており、今後普及に努めたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
投稿を急ぐ論文が複数抱えていたことと、新たに開始した難病に認定されている炎症性腸疾患者の栄養サポートの立ちあげに想定以上の時間を要した。しかし、本研究で開発したシステムを、炎症性腸疾患患者の在宅療養支援にも利用したいと考えており、今後は二つの研究分野を統合させ、次年度以降の新たな研究に発展させていきたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
I-PadのFace Time(アップルが開発したビデオ通話ソフトウェアアプリケーション)によるビデオ通話を基本システムとした上で、独居高齢者の安否確認と健康状態(体調、食欲・食事摂取量・睡眠時間・運動量等)を確認し、経時的に記録し、評価するためのアプリケーションを開発する。今年度は一次開発に着手し、試作版にてモニタリングを行った後、二次開発(製品化)に繋げる。 退院時栄養食事サマリーの発行をインターネット上で行うコンピューターソフトについては、二次開発が終了次第、製品化する。製品の開発過程と大学の授業への応用について執筆した論文を、国内では約6万人の会員が購読する日本栄養士会雑誌に、国外では栄養ケア・プロセスを開発したアメリカ栄養士会と普及に向けて最も精力的に取り組んでいるオーストラリア栄養士会の学術誌に投稿する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
I-PadのFace Time(アップルが開発したビデオ通話ソフトウェアアプリケーション)によるビデオ通話ビデオ通話を基本システムとした独居高齢者の安否確認と、健康状態(体調、食欲・食事摂取量・睡眠時間・運動量等)を確認し、経時的に記録し、評価するためのアプリケーションを開発する。今年度は一次開発に着手し、試作版にてモニタリングを行った後、二次開発(製品化)に繋げる。 退院時栄養食事サマリーの発行をインターネット上で行うコンピューターソフトについては、二次開発が終了次第、製品化する。 栄養管理用ソフト(三次開発費、製品化に向けた最終版)\648,000、安否確認用ソフト(アプリケーション)一次開発費:\1321,956、タブレット式パソコン6台:\324,000 通信費:36,000、印刷製本代21,600、消耗品費:21,600
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