2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24650465
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
金澤 等 福島大学, 共生システム理工学類, 教授 (50143128)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 繊維 / ポリペプチド / 吸着 / 有機化合物 / アルコール / ガスクロマトグラフィー |
Research Abstract |
吸着現象の解明とその応用で繊維・高分子材料の種類を鑑別する方法の確立を目指す。実験は、各種繊維に対する有機化合物の吸着傾向の把握を行った。【実験】1)材料 繊維:綿、麻、羊毛、絹、レーヨン、アセテ-ト、アクリル、ナイロン、ポリエステル、ビニロン。吸着物質:アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール他)、ベンゼン置換体、アセトニトリル、ジオキサン、DMF、デカンなど。2)吸着実験 特別に設計した密閉容器の内部の底に各種有機化合物を単独または混合物として入れる。容器の上部中央に各種繊維またはポリペプチドを吊し、有機化合物蒸気に40℃で所定時間(主に20hr)さらした。吸着化合物を酢酸エチルで抽出し、ガスクロマトグラフィー(Simadzu GC-2025)で分析した。高分子材料の表面積は、ガス吸着装置(Quantachrome AUTOSORB-1)で測定した。【結果・考察】5種類のアルコ-ルの混合物からの各種繊維に対する吸着量をガスクロマトグラフィーで決定した。蒸気圧の高い順序は、「メタノール>エタノ-ル>2-プロパノ-ル>1-プロパノ-ル>1-ブタノ-ル」であるが、吸着傾向は蒸気圧の高い順にはならない事から、分子構造が関わると考えた。そこで、各アルコ-ルを単独で蒸気圧5kPaの状態として、繊維(木綿、レーヨン、ポリエステル、ナイロン)に対する吸着量を比較した。次のことがわかった。1)メタノ-ルは各繊維に、最も多く吸着する。中でも、レ-ヨンと木綿の親水性繊維には、ポリエステル、ナイロンと比較して、吸着量が多い。2)2-プロパノ-ルの吸着量は、繊維によって差が大きい。3)1-プロパノ-ルはナイロンにのみ吸着量が多い。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
少しの違いのアルコールの構造が、繊維の分子構造と相互作用を起こす箏が実験から実証された。
|
Strategy for Future Research Activity |
合成ポリペプチドの微細構造や立体構想が、その吸着特性に反映するかどうか、という、独創性のある実験を計画している、
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に、ガスクロマトグラフ用消耗品、試薬、容器を入手する。
|
Research Products
(19 results)