2013 Fiscal Year Annual Research Report
竹を原料とする住環境にやさしい竹質ボード製造技術の開発
Project/Area Number |
24650476
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Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
西岡 守 阿南工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (30270341)
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Keywords | 竹炭 / 内装材 / 無機接着剤 / 固化 / 加熱・圧縮 |
Research Abstract |
平成24年度の結果を考慮に入れ、平成25年度は大型ボードの製造を試みた。加熱・圧縮による大型ボード作製装置を用い、20㎝×20cm角の大型ボードを作製し、実用化に向けた検討を行った。 ボードの材料として竹粉末と竹炭粉末を、接着剤としてケイ酸ナトリウムと水酸化ナトリウム溶液(4mol)と水を用いた。ボードの作製は下記の手順で作製を行った。所定の大きさに調整した原料100g~200g、竹炭50g~180gに無機物質接着剤として用いた水酸化ナトリウム水溶液を10~90重量%加えて十分混合する。これを出発原料として加熱・圧縮成型した。固化温度は、24年度の結果を参考にした180℃~240℃、成型圧力5MPa~20MPaとした。評価試験は、JIS規格に従い、密度、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率、表面硬さについてそれぞれの評価を行った。 結果として、以下のことが明らかになった。1.密度は、成型温度220℃、成型圧力20MPa、竹炭配合比60%のときに最大の値を示した。2.曲げ強さは、成型温度240℃、成型圧力20MPa、竹炭配合比60%のときに最大の値を示した。3.吸水厚さ膨張率は、成型温度180℃、成型圧力10MPa、竹炭配合比50%のときに最大の値を示した。4.硬さは、成型温度180℃、成型圧力10MPa、竹炭配合比60%のときに最大の値を示した。また、密度、曲げ強さ、吸水厚さ膨張率、硬さのそれぞれの評価試験結果を総括すると、成型温度220℃、成型圧力20MPa、竹炭配合比50%のとき(密度;0.6、曲げ強さ;30kg/cm2、吸水厚さ膨張率;5.2%、硬さ;1000N)最適な木質ボードであることが分かった。また、それぞれの評価試験結果は、JIS規格のMDF(繊維板)の品質(JIS;A5905)を満たしていることから市販の建築材料として活用できること示した。
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