2013 Fiscal Year Annual Research Report
若年期女性を対象とした朝食習慣改善のための体験型栄養教育プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
24650502
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Research Institution | Jumonji University |
Principal Investigator |
井上 久美子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (90224360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 靖子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (60248995)
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Keywords | 体験型栄養教育介入プログラム / 朝食提供 / 朝食欠食 / 偏食 / 精神的不定愁訴 |
Research Abstract |
本研究の目的は、女子大学生の朝食問題を改善するための栄養教育プログラムの開発である。すなわち、精神的に疲労感や混乱度が高い状況を示す傾向のある欠食習慣者や、菓子や菓子パン単独摂取などの偏食傾向者の朝食行動を改善することで、QOLを高めるプログラムを計画・実施し、評価を試みた。本栄養教育プログラムは介入効果を高めるために、従来の講義型栄養教育に、①自己の朝食記録を客観的に見ることによって得た気づきによる動機づけ ②朝食提供による直接的な介入によって生じる身体的・精神的な変化の体験を加え、朝食行動に及ぼす影響を検討した。さらに、直接的な介入となる朝食献立は、栄養教育後の実生活に反映しやすいように、可能な限り時間と費用と手間を省く工夫を行った。 朝食提供を受けるため通学時刻を早めるという介入群へ生じる負担を軽減し参加しやすくするため、平成25年5~7月に介入を実施し、その効果を対照群と比較して評価した。その結果、果物や主菜の摂取頻度の有意な増大など、食行動が変化した。また、朝食行動との関連があるといわれる体温や作業効率などの指標からは身体的な変化を確認できなかったが、精神的な不定愁訴の有意な軽減が観察された。さらに、行動変容に対する意識やセルフ・エフィカシーを高めた者の割合が高く、今後の朝食行動の変容へつながる可能性を示唆した。経済的評価を試みた国内の先行研究は少ないため、海外の先行研究と比較を試みる予定である。
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