2013 Fiscal Year Research-status Report
離乳期におけるラクターゼ発現低下への非コードRNAの関与
Project/Area Number |
24650505
|
Research Institution | Kagawa Nutrition University |
Principal Investigator |
福島 亜紀子 女子栄養大学, 栄養学部, 准教授 (50327962)
|
Keywords | ラクターゼ / 離乳期 / 発現変動 |
Research Abstract |
ラクターゼ-フロリジン加水分解酵素(ラクターゼ)は、哺乳動物の小腸粘膜細胞に存在し、母乳中に含まれる唯一の炭水化物源であるラクトースを加水分解する。ラクターゼは胎生期後半より発現し、出生時を頂点として離乳期に至るまで著明に発現低下することが知られているがその低下機構は未だ明らかにされていない。従来の発現機構解析は、主に遺伝子配列とその結合タンパク質の解析から進められてきたが、現在までにラクターゼの発現低下機構を解明した報告はない。近年、細胞内で発現しているRNAの中にタンパク質をコードしていないが、低分子RNA自身が遺伝子発現をmRNAレベルで抑制することが示されてきている。また、クロマチン構造変化も視野に入れた解析方法によりラクターゼ発現低下の機構の解析を進める。本研究では低分子RNAがラクターゼ遺伝子の転写レベルの抑制にはたらいているのではないかと仮説を立てて、その検証を行う。 今年度は、Sprague-Dawley系ラット10日齢と10週齢の小腸上部1/4の部位よりmiRNA画分を含む総RNAを抽出し、mRNA解析は3D-Gene®全遺伝子型DNA chip、miRNA解析は3D-Gene® miRNA Oligo chipを用いた解析を東レ株式会社に依頼した。解析結果より10日齢と10週齢で有意に10週齢で発現の高いmiRNAが25種類あった。これらについて遺伝子配列よりラクターゼとその発現に関連する転写因子であるOct1、HNF1mRNAの3’非翻訳領域に結合の有無を検索したが、完全に一致するものはなかった。現在、それぞれについての経時的変化の確認を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「低分子RNAライブラリー作成とサブトラクション」や「RNA免疫沈降反応による解析」を行う予定であったが、新しい技術であるため、思うような結果が得られていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
「低分子RNAライブラリー作成とサブトラクション」や「RNA免疫沈降反応による解析」を行う予定。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画がやや遅れているため。 網羅的解析により予想がついたmiRNAについて、解析を進める。
|
Research Products
(1 results)