2012 Fiscal Year Research-status Report
コンクール方式を生かした技学と科学の共進化的アルゴリズムの構築
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24650523
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
新原 晧一 長岡技術科学大学, 学内共同利用施設等, 学長 (40005939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 忠親 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (10324849)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 異分野融合 / 相互研鑽 / コンテスト形式 / ピアレビュー |
Research Abstract |
本年度は、小山高専および長岡高専出身の異なる選考を学ぶ学生(環境工学、電気電子情報工学、機械工学)合計5名を対象として、三次元プリンタに関するコンテスト形式によるものづくりに関する技学教育を推進することとした。三次元プリンタによる立体造形物の創成にあたっては、三次元CAD作成技術、マルチボディダイナミクスシミュレーション技術、3次元プリンタ使用スキルなどを高める必要があったため、先ず学生に対してこれら技術を座学および実習によって与えた。 次いで、これら技術を実際に運用するために、モデルとなるテーマ(今回の場合は飛行機の設計)に関してテーマを与え、それぞれの学生が自由に次世代の飛行機の形状としてふさわしい形状の飛行機とはどのようなモノであるかを想起し、作図し、構想を練ることを指導した。ここで、全く異なる領域からの学生達であったために、それぞれの着想の原点が異なることから、全く異なるコンセプトでの設計が実現された。得られた設計に対して、相互研鑽方式により、学生間でのピアレビュー方式による採点を行った。 これらの活動に対しては、本学の若手教員3名が対応した。これら教員も、機械工学専攻、電気電子情報工学専攻と異なる領域であり、年齢も異なる教員を配置することで多様なメンタリングが可能となるように工夫した。 これらの活動を通して、学生の間での自発的な問題設定および問題解決能力を促進させると共に、異分野のアイディアがいかにブレイクスルーを生み出すかを身をもって体験させることが可能となった。このことにより、学生達自身にダブルメジャーの必要性を感じさせ、それを学びへのモティベーションに転化することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初に計画したような、異なる高専の異なる学科の学生達に対して、異なる学問領域で異なる年代の教員をメンターとしたコンテスト形式による教育手法を開発し、実証することが達成された。このことにより、当初の計画は先ず満たされた。これに加え、コンテスト形式を達成するための基礎となる、基本スキルの教唆法の開発および、コンテストにおけるレギュレーションの策定手法についても取り組む事が出来たため、当初の計画以上に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
概ね当初の計画通りに進んでおるため、来年度も計画に沿い、コンテスト形式による教育手法の有効性について実証を行いながら教育を施していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
各高専を訪問し、本教育に関心を持っていただくための説明を行うために旅費を計上している。また、本学で実際に三次元プリンタを使った実習を行う為の材料費、加工費およびソフトウエア利用料を予定している。優秀な学生に対しては成果を学会発表につなげさせることも検討しているほか、当該領域で活躍する講師の講演会なども予定している。
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