2012 Fiscal Year Research-status Report
ロボット教師によるダイレクトメソッドの外国語会話学習
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24650553
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
松井 博和 三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10303752)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 外国語会話学習 / ダイレクトメソッド / コミュニケーションロボット / E-learning |
Research Abstract |
科研題目:ロボット教師によるダイレクトメソッドの外国語会話学習の進捗状況について,昨年度は,複数の被験者に彼らにとり全くの未学習言語の基本的な単語や文法をロボットを用いるダイレクトメソッドで学習できるかを検証した.検証方法は,未学習言語を用いる簡単な5種類の言語表現と非言語表現の組み合わせを用意して,提出の研究計画書の計画書の通りロボットにスピーカーを付け,ロボットの言語非言語表現は自動,被験者の発話の認識は手動として,被験者が会話の意味を理解し参加できるかを実験で検証した.その結果,被験者の80%が5種類の会話を理解した.この80%の理解度は,人の教師がダイレクトメソッドを実施する上で目指す値であり,簡単な会話ではあるが,本提案手法の根幹部分の有効性を示す成果となった. また,本年度の成果の一つは,平成25年1月30日に,特願2013-015545・発明の名称【ダイレクトメソッドにもとづく外国語会話学習システム】を申請したことである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度分の研究計画書は,ハード作成とソフト作成に分離して計画した. ソフト作成とその検証においては,計画通りほぼ実行でき,本研究目的を達成する場合において,最も重要な問題と考えられる「ロボットの動きを用いるダイレクトメソッドで人が未学習言語を学習できるか」という課題において実験により検証できたことは大きいと考えられる. ハードウェア作成においては,カメラのパン・チルトによる視線表現,スピーカー搭載による発話表現はできるようになったため,昨年度のソフト作成を計画どおり実行することができた. しかし,当初の計画にあるマイクロフォンアレーをとりつける部分は購入予定の機材の動作確認において問題があり研究計画通りにはいかなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の計画において,実行できなかったマイクロフォンアレーの作成は,本提案手法においては,学習における臨場感を高めるものとして重要ではあるが,根幹の部分になるものではない.被験者の音声の収集は,被験者にヘッドセットをつけてもらうなどして実施する代替を考える.それよりも,昨年度示せた5種類の会話以外のものも検証することを優先する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定していたもののマイクロフォンアレーと同等のものがあれば,それを購入する.ない場合は,ロボットの作成費用にあてる. また,計画どおり,実験謝金や研究成果報告にも予算をあてる.
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