2014 Fiscal Year Annual Research Report
状況内評価における評価表出行動自動収集分析システムの研究
Project/Area Number |
24650565
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
加藤 浩 放送大学, 教養学部, 教授 (80332146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葛岡 英明 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 教授 (10241796)
鈴木 栄幸 茨城大学, 人文学部, 教授 (20323199)
山下 淳 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 講師 (80345157)
久保田 善彦 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (90432103)
寺田 努 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70324861)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 教育工学 / 教育評価 / ジェスチャー認識 / 音声認識 / 状況内評価 / エスノメソドロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、活動の現場で相互行為的に可視化される社会構築物としての「実践能力」に基づいた、新しい形成的教育評価の方法を開発することである。この目的を達成するため、(1)学習者が無自覚に他者に対して表出する評価の自動記録システムの開発、および(2)このシステムを協調学習の場に導入し実践を考察することで、教育現場での活用モデルの開発を実施する必要がある。 平成26年度は、能力が発揮されたその場その時において,その場にいる人々が他者の行為に対して行った評価を記録・蓄積することを目標に、表出行動のうちの「頷き」と「つぶやき」から行為者の行為の種類を自動的に認識する方法についてシステム設計と実装を行った。頷きについては神戸大学の塚本・寺田研究室で開発されているジェスチャ認識システム、音声認識については京都大学で開発され、フリーソフトとして一般に公開されているJuliusを用い、その両方を組み合わせることで認識の精度を上げる方法を試みた。 具体的には、学生4名があるテーマについてディスカッションしている様子をビデオにとり、それを分析して、「発話(はい、なるほど、うん等)」と「頭部動作(頷き、首振り)」との共起関係を調査した。その結果、両者には強い連関が認められた。そこで、共起関係から条件付き確率を求め、それと頭部動作の認識結果の信頼度から導いた頭部動作の確率分布から音声認識結果の確率分布を推定した。そして、その推定値を重みとして、実際のJuliusの認識結果の単語信頼度に掛け合わせることで、最終的な認識結果を得た。 この方法を用い、実データ287個を10等分して1:9に分け、1をテストデータ、9を学習データとして、10通りの分け方でそれぞれ交差検証法を行った。結果として、認識率は37%であり、認識率はあまり向上せず、実用に供する水準にはまだ達していない。
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Research Products
(23 results)