2013 Fiscal Year Annual Research Report
HDAC1結合蛋白による抗がん剤耐性機構に基づく新たな分子標的治療の開発研究
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24650618
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高橋 雅英 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40183446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 琢哉 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00551970)
村雲 芳樹 北里大学, 医学部, 教授 (40324438)
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Keywords | RFP / 抗がん剤耐性 / 神経膠芽腫 / ユビキチン化 |
Research Abstract |
生体内でRFPが悪性腫瘍の抗がん剤耐性に与える影響について子宮頸がん細胞株以外のがん種においても検討を行った。卵巣がん細胞株を用い、培養中の細胞およびヌードマウス皮下へ移植した腫瘍に対し抗がん剤を投与した結果、RFPノックダウンによる抗がん剤耐性の有意な低下を認めた。またヒト卵巣がん患者組織にてRFPの免疫染色を行い、染色強度と臨床情報を比較した結果、RFP高発現患者群において抗がん剤治療の奏効率が有意に低いことが明らかになった。この結果から、RFPが卵巣がんにおいても抗がん剤耐性を制御している可能性が示唆された。 従来のヌードマウス皮下への移植腫瘍を用いた検討では異所性の腫瘍を用いていた。より本来のがんの状況を模した実験を行うために発がんモデルマウスを用いた実験系を構築した。方法として、Dr. Hollandの研究室にて開発された、RCAS/tv-aシステムを用いた神経膠芽腫を発症するマウスとRFPのノックアウトマウスを交配し、マウスに発生した神経膠芽腫の抗がん剤耐性をコントロール-RFPノックアウトマウス間で比較する、という系を採用した。現在までに本マウスで神経膠芽腫の発症を確認したため、今後抗がん剤耐性について検討する予定である。 当初はRFP-HDAC相互作用の阻害方法を模索する予定であったが、期間中にRFPがユビキチンE3リガーゼ活性を有することが判明した。この酵素活性を指標にしたスクリーニング系の構築が当初計画と比較してよりRFP阻害剤の開発に資するものと判断し、スクリーニング系の構築に着手した。RFPタンパク質を精製し、基質候補のヒストンH2Aを用いてin vitroユビキチン化アッセイを行った結果、基質のRFPタンパク質量依存的なユビキチン化が観察された。この結果から、この系がRFPの活性阻害剤のスクリーニングに有用である可能性が示されたと考えている。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] TRIM27/MRTF-B-dependent integrinbeta1 expression defines leading cells in cancer cell collectives2014
Author(s)
Takuya Kato Atsushi Enomoto, Takashi Watanabe, Hisashi Haga, Sumire Ishida, Yuji Kondo, Koichi Furukawa, Takeshi Urano, Shinji Mii, Liang Weng, Maki Takagishi, Masato Asai, Naoya Asai, Kozo Kaibuchi, Yoshiki Murakumo, Masahide Takahashi
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Journal Title
Cell Reports
Volume: ―
Pages: in press
Peer Reviewed
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[Journal Article] Suppression of REV7 enhances cisplatin sensitivity in ovarian clear cell carcinoma cells2014
Author(s)
Kaoru Niimi, Yoshiki Murakumo, Naoki Watanabe, Takuya Kato, Shinji Mii, Atsushi, Enomoto, Masato Asai, Naoya Asai, Eiko Yamamoto, Hiroaki Kajiyama, Kiyofumi Shibata, Fumitaka Kikkawa, Masahide Takahashi
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Journal Title
Cancer Science
Volume: ―
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed
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